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2020 年度 実績報告書

論理教育におけるレトリックの評価に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 18K02624
研究機関広島大学

研究代表者

難波 博孝  広島大学, 人間社会科学研究科(教), 教授 (30244536)

研究分担者 青山 之典  福岡教育大学, 大学院教育学研究科, 教授 (00707945)
宮本 浩治  岡山大学, 教育学研究科, 准教授 (30583207)
吉川 芳則  兵庫教育大学, 学校教育研究科, 教授 (70432581)
幸坂 健太郎  北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (20735253)
篠崎 祐介  玉川大学, 文学部, 助教 (60759992)
本渡 葵  新見公立大学, 健康科学部, 講師(移行) (20781248)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード論理 / 評価 / セルフスタディ
研究実績の概要

本研究期間において、記述問題に対する調査対象者の回答を分析し、共同研究者でその評価を行っていった。その結果、論理に関わる記述回答については、同じ領域の研究者であっても、妥当性の評価について、共通性と相違性があることがわかった。評価についてはそれぞれの研究者の信念に由来すると考え、2020年度においては、セルフスタディの手法を使い、記述回答の評定についてのそれぞれの研究者の理由を克明に記述してもらい、その記述を分析した。その結果、論述の回答の評価は、各評価者が持つ、論理についての信念カテゴリーの組み合わせ・重み付けの違いであることがわかった。しかし、論理についての信念カテゴリーについては、同じ領域の研究者全てに共通する信念カテゴリーを発見することはできなかった。このことから、本研究の成果として言えることは、論理(の妥当性の評価)について、当該領域の研究者間でも意見が様々にあることは、論理に関わる複数の信念カテゴリーに関与しており、それらが完全には一致していない(互いに共通することもあれば異なることもある)ことによることが明らかになったことである。ここから、論理の教育に関わる際は、論理に関する認識を研究者や実践者が一致することを求めるよりも、「論理のどの部分に関して、研究/実践しようとしているかについての一致」を行うことにより、明確な研究や実践ができることが示唆される。なお、今回見いだされた論理に関わる信念カテゴリーは、「読者」に関わるもの、「筆者」に関わるもの、「実感」「自分ごと」に関わるもの、「言語」「文量」など言語形式に関わるもの、「理由」「根拠付け」など論証形式に拘るもの、などがある。各研究者は、これらの信念カテゴリーのいずれかを組合わせて重視している。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2021 2020

すべて 雑誌論文 (3件) (うちオープンアクセス 3件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 説明的文章の難易度を決める要因(4)―高等学校国語総合の教材文に焦点をあてて―2021

    • 著者名/発表者名
      青山之典
    • 雑誌名

      福岡教育大学大学院教育学研究科教職実践専攻年報

      巻: 11 ページ: 1-14

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 説明的文章の批判的読みの学習指導過程構築の観点2021

    • 著者名/発表者名
      吉川芳則
    • 雑誌名

      言語表現研究

      巻: 37 ページ: 1-12

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 論説・評論の読みで学習者が説得の〈相手になる〉指導 ―「マルジャーナの知恵」(岩井克人)を教材とした実践―2020

    • 著者名/発表者名
      幸坂健太郎・難波健悟
    • 雑誌名

      語学文学

      巻: 59 ページ: 45-57

    • オープンアクセス
  • [学会発表] 国語教育の多層性②:国語教育研究が視野の外においてきたヒト・コト・モノ「児童心理治療施設併設校での言葉にかかわる教育:A校の事例2020

    • 著者名/発表者名
      本渡葵
    • 学会等名
      全国大学国語教育学会 第138回春期大会
    • 招待講演
  • [図書] 論理力ワークネクスト2021

    • 著者名/発表者名
      難波博孝・篠崎祐介・本渡葵
    • 総ページ数
      56
    • 出版者
      第一学習社
    • ISBN
      9784804084244

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公開日: 2021-12-27  

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