研究課題/領域番号 |
18K02671
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研究機関 | 鳴門教育大学 |
研究代表者 |
山田 芳明 鳴門教育大学, 大学院学校教育研究科, 教授 (80363175)
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研究分担者 |
西尾 正寛 畿央大学, 教育学部, 教授 (50441449)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 造形遊び / 高学年 / 実践映像 |
研究実績の概要 |
申請当初は令和2年度末までで完了する予定であったが,新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け,令和2年度末に研究期間延長の申請を行い令和3年度も継続的に研究に取り組んだ。中でも最も感染症拡大の影響を受けたのは,学校現場の協力を得て造形遊びの授業実践の映像を収録することであった。 そこで,令和3年度は,授業実践の収録を進めるべく研究計画を立て直して臨んだ。しかし,令和4年度も4月当初から感染の影響が大きく,現場撮影の協力を依頼することがなかなか行えなかった。さらに9月から11月にかけて実践をお願いしていた研究協力者が,当該校を10月末を以て急遽退職することとなり,別の学校に実践を依頼する必要が生じた。その後,鳴門教育大学附属小学校と甲南学園甲南小学校の協力を得て,授業実践及びその収録についての打ち合わせを行ったが,先方の日程の都合上令和4年1月から実践に取り組んで頂くこととなった。しかし,1月に入り感染状況が悪化,鳴門教育大学附属小学校での実践を映像に記録することができたものの,来校者の制約上十分な体制で撮影を行うことができなかった。他方,甲南学園甲南小学校は,実践間際になって小学生の感染者が多数出たことから実践映像の収録は中止となった。こうした状況から,研究期間再延長の申請が必要と判断した。 授業映像記録が上記のように新型コロナウイルス感染の収束を待つ状況下にあったため,その期間に,実践協力者とともに,令和2年度までに行った研究内容の一部をまとめて「教科書題材に見る『造形遊び』の変遷ー昭和52年告示の学習指導要領とそれをうけて出版された教科書の分析をもとにー」として鳴門教育大学紀要に投稿した。 その他,研究分担者である西尾が中心となり,本研究の一部となるものとして,板良敷敏(元教科調査官)の講演「自然な“造形遊び”から,学習内容〈造形遊び〉へ」の記録冊子を作成した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究実績の概要でも述べた通り,当初は令和2年度末までで完了する予定であったが,新型コロナウイルス感染症拡大の影響のため1年間の延長を申請し,令和3年度に研究計画の完遂を目指して取り組んだ。 しかしながら,令和3年度も,4月当初より学校現場でも新型コロナウイルス感染症の影響は少なくなく,本研究の柱の一つである実践映像の収録がままならず感染状況の収束をまたざるをえなかった。9月から11月で予定していた11月ごろに漸く感染状況の改善が見られ始めたために,実践協力を依頼して撮影に臨もうとしたが,現場においてもそれまでの感染による影響もあり,実践可能な期間が令和4年1月ということになった。その後1月より新型コロナウイルスの変異株の影響で,撮影協力を依頼してた学校の児童にも感染者が相次いで出たことから,実践映像が十分な体制で収録を行えない見通しとなった。そこで,研究期間の再延長の申請を行う判断に至った。 以上のことから,研究の進捗状況はやや遅れていると判断する。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度末に研究期間の延長を申請し,令和4年度も継続して研究に取り組むことができることとなった。 そこで,令和4年度は以下の点について研究を推進することにより,令和3年度十分な形で行えなかった授業実践の映像の収録を推進したいと考えている。 ただ,令和2年度,3年度と新型コロナウイルス感染拡大・再拡大の影響により,学校現場を訪問して授業実践を撮影及び記録をすることが非常に困難であったことも踏まえ,令和4年度については,11月頃までの期間に授業映像の撮影を試みるが,もしこの期間に新型コロナウイルス感染等により撮影が困難であった場合には,授業映像等の記録については断念せざるを得ないと考えている。その場合は,十分な体制ではないものの令和3年度中に収録することができた授業映像ををもって授業映像の最終記録としたいと考えている。なお授業の映像化については,補助金期間終了後も継続して取り組みを行い,その内容の充実を図りたいと考えている。 また本研究の成果については,令和4年度に予定されている学会において発表するとともに,論文として投稿することも予定している。
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次年度使用額が生じた理由 |
令和3年度中に実施予定であった授業映像の撮影が十分に行えなかったため,撮影ににかかる物品費並びに旅費,撮影補助者への人件費等が未消化に終わった。また,それに伴い発表予定であった学会等への出張旅費等も使用しなかった。さらに,研究期間の再延長を申請することにしたため,作成予定であった報告書についても次年度に持ち越すこととした。以上のことから,次年度使用額が生じた。なお,次年度使用額として繰り越した補助金については,当初の目的通り,次のように使用する。 授業映像撮影関連経費として,当該校への旅費,撮影補助者への人件費として。また,その成果をまとめて学会で発表を予定しており,その旅費として。さらに,報告書の作成を予定しており,そのための費用として使用する予定である。
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