研究課題/領域番号 |
18K02677
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研究機関 | 秋田公立美術大学 |
研究代表者 |
毛内 嘉威 秋田公立美術大学, 美術学部, 教授 (70712769)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 道徳科 / 指導と評価 / 道徳的価値 / 納得解 / 探究型授業モデル / 問題意識 / コロナ感染 / 遠隔化システム |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、「特別の教科 道徳」(以後「道徳科」)の探究型道徳授業の指導法について検討し、道徳性を育むための探求型道徳授業モデルを開発する。また、指導と評価の一体的な在り方に関する遠隔化システムを活用した実践的提案である。 「探究型道徳授業モデル」の開発については、研究協力校での授業実践を経て、問題意識を持たせる導入、他者の考えと比べ自分の考えを深める展開・課題を自分との関わりで捉え納得解を導き出す展開、主題を自分事として捉え自己を見つめ発展させ希望を持たせる終末などについて明らかにしてきた。 令和3年度当初の予定では、コロナ感染も収束し、多くの学校での授業実践や研修会ができるものと考えていた。しかし、デルタ株への置き換わり等による令和3年夏の急速な感染拡大となり、さらに12月下旬以降オミクロン株への置き換わりにより新規感染者数の急速な増加となった。このようなコロナ感染の拡大により、対話を重視した協働的な学びのある「探究型道徳授業モデル」に大きな制限が加わり、児童生徒の十分な学習活動を保証できない状況に陥っている。 本研究は、物理的距離という障害を乗り越えるために遠隔化システムを活用し、研究機関である大学が学校現場の指導と評価の一体的な在り方をサポートすることであり、コロナ禍でも研究協力校においてもある程度の成果を上げることができた。しかし、学校現場がコロナ感染の対応に追われている中、遠隔化システムを活用した本研究の協力要請することが憚れ、十分な研究活動はできなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本研究は、道徳科において、子供が学習の見通しをもちながら、自ら学びたいという課題意識や課題追究への意欲をもち、多面的・多角的に理解した道徳的価値から自分の生活を振り返り、成長を実感し、課題や目標を見付ける「探究型道徳授業モデル」を開発し、授業実践を通して、一定の成果を上げることができた。 しかしながら、道徳科の授業モデル開発と評価の実践的研究の推進である本研究の性格上、学校現場及び教育委員会との協力および連携は不可欠である。令和3年度は、令和2年度に引き続き、新型コロナウイルス感染症のまん延により学校現場の教員研修が中止となったり、学校内でスラスターが発生したりと、予想もしていなかった状況に陥った。また、感染症の防止対策のため、教職員の負担が増大している状況の中、本研究に対する研究協力を学校現場に求めることは倫理上からも難しかった。 ただ、令和3年度は、遠隔システムを活用して研修会や学習会を企画し、全国から教員が参加するなど一定の成果を上げた。校内研修などの活用についても、コロナ感染拡大により時間的余裕がない中、教育委員会が主体となってICTを積極的に活用し、研究協力校では積極的に取り組んでくれた。 令和3年度の研究の進捗状況は、夏だけでなく、年末にもコロナ感染が拡大し、各学校の取組がが中止になるなどにより先が見通せない状況であったため、本来の計画よりも大幅に遅れた。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度の研究の振興方策は、①探求型道徳授業モデルの開発と授業改善・充実に取り組むための評価の開発、②道徳科のICTを活用した探究型道徳授業モデルを通して指導の在り方の検証を進めながら、③遠隔化システムを活用した指導と評価の一体化の有効性の検証、④研究のまとめ(成果と課題)を行う。 研究を遂行する上で、新型コロナウイルス感染症対策に十分に留意し、感染防止のための取組(手洗いや手指消毒、咳エチケット、職員同士の距離確保、換気励行、複数人が触れる箇所の消毒、発熱等の症状が見られる参加者の自粛等)を徹底し、感染リスクが高まる行動を制限する等した上で、研究活動を推進していく。 研修会等においては、濃厚接触が生じることのないよう、対策の徹底を呼びかける。また、クラスターが発生した場合には、幅広く検査を実施するなど、最悪を想定したリスク管理を徹底する。
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次年度使用額が生じた理由 |
令和3年度当初の予定では、コロナ感染も収束し、多くの学校での授業実践や研修会などの事業ができるものと考えていた。 しかし、デルタ株への置き換わり等による令和3年夏の急速な感染拡大となり、さらに12月下旬以降オミクロン株への置き換わりにより再び増加傾向となり、予定していた事業が中止や延期となった。さらに、参加予定だった学会がオンラインとなり、出張旅費が未使用のまま次年度に繰り越されたためである。
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