研究課題/領域番号 |
18K02702
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
S Kampeeraparb 名古屋大学, 国際開発研究科, 准教授 (90362219)
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研究分担者 |
鈴木 康郎 高知県立大学, 地域教育研究センター, 教授 (10344847)
岸田 由美 金沢大学, フロンティア工学系, 准教授 (80334754)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 留学生受入れ / 留学ネットワーク / 高等教育 / ASEAN |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、高等教育の国際化戦略を推進し、留学生送り出し国から外国人留学生受入れ国への転換を図ろうとしているタイを取り上げ、タイで構築されつつある新たな留学ネットワークに着目し、その構造をプッシュ要因とプル要因の相互関係を踏まえて実証的に把握しようとするものである。本研究の成果は、途上国から東南アジアの教育ハブへという、留学現象の新しいフローを解明する一助となることが期待される。 第3年次にあたる2020年度の研究実施計画は、1)外国人留学生への聞き取り調査を通したタイ留学に対する評価の解明、および2)プッシュ要因とプル要因分析を通した自律的留学ネットワークの構造把握を行うことであった。それは、研究代表者と分担者鈴木が、現地実態調査を行い、外国人留学生に対する聞き取り調査を実施し、①留学動機、②留学支援体制に対する意見、③タイ留学に対する総合的評価、を明らかにする。各大学における留学生組織活動の実態を調査するとともに、関係者への聞き取り調査により、どのようにタイ留学を評価しているのかを分析する。また、最終実施年度として、今まで行ってきた研究分析を踏 まえて、成果を総括し、〔アジア域内での自律的留学ネットワークの構造的解明〕をめざすものであった。しかし、2019年度末に発生した新型コロナウィルス感染症によって現地調査が未だに実施できておらず、補助事業期間再延長承認申請を行って、認められた。 現地調査の代替案として、研究協力者に資料収集を依頼し、その成果を学会の研究発表を行った。2022年度に、計画した現地調査を実施する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2020年初めから発生した新型コロナウィルス感染症のため、予定していた海外における現地調査が予定通り実施できておらず、全体として研究の進ちょく状況が 遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度は、2020年度に実施できなかった外国人留学生への聞き取り調査を通したタイ留学に対する評価の解明をまず早急に実施をする。 そして、最終年度に予定していた研究実施計画であるプッシュ要因とプル要因分析を通した自律的留学ネットワークの構造把握を行う。 最終年度は、今までの研究分析を踏まえて、成果を総括し、〔アジア域内での自律的留学ネットワークの構造的解明〕をめざす。そのために、研究打合会を開催する。研究会では、①留学施策、高等教育機関の受入れ体制、および外国人留学生による留学評価、に関する成果報告と研究の総括、②総括を踏まえた自律的留学ネットワークの包括的検討、③最終報告書の構成と刊行計画について検討を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
予定していたタイにおける現地調査のために旅費、人件費・謝金を計上しましたが、コロナ禍のため、海外における現地調査の実施が不可能だった。この額を2022年度に実施予定の現地調査に使用する計画である。
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