研究課題/領域番号 |
18K02707
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研究機関 | 愛知みずほ短期大学 |
研究代表者 |
二宮 皓 愛知みずほ短期大学, その他部局等, 特任教授 (70000031)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 国際共同学位 / EMJMD / 大学のグローバル化 / 大学の国際化 / 付加価値 / 市場価値 / 大学の国際競争力 / Employability |
研究実績の概要 |
本研究は、国際共同学位の付加価値・市場価値に関する研究を行うものであるが、具体的には次の3つの目標を設定して行っている。 ①世界大学ランキングに基づき、トップ500大学(非英語圏の大学254大学)について、特に欧州の諸大学における国際化戦略と国際共同学位プログラムの開発状況とを調査し、国際的な共同学位及びEMJMDプログラムの取組が、大学の名声と魅力を高め、留学生市場から多くの留学生を惹きつけることに成功したことを明らかにできた。とりわけ非英語圏諸国の大学でトップになっているスイスのETH Zurichは国際大学連携を軸とする国際化戦略が世界的大学になる最も有効な戦略であることを明言し、取り組んできている。なおTHEの調査では、世界28か国245大学の95%がすでに国際共同学位プログラムを展開していた(2011年)。 ②国際共同学位の付加価値・市場価値についても、プログラムの開設時における「期待」の分析及び「実績(価値)」が調査分析されている。 ③グローバル化する高等教育市場と労働市場において想定される市場価値については、優秀な留学生を惹きつける上で非英語圏諸国の大学が国際共同学位の開発・展開で成功してきたことがわかる。Employabiolity についての更なる研究を行ったが、とりわけ「REDEEM2」のプロジェクトでの研究成果において、EMJMDが就職及び待遇において有利であることが明らかにされた。その意味で国際共同学位は雇用主の理解が前提となるが、徐々に市場価値を高めているといえる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究目標①,②及び③について、コロナ禍にあっても文献上等での研究を進め、成果を上げてきている。今年度再々延長が認められたことにより、9月に欧州でのEAIEの大会に参加するとともに、ポルトガル及びスウェーデンの国際共同学位研究コンソーシアムの中心的メンバーにインタビューを行い、公表されていないデータを基に、付加価値の捉え方及び市場価値の捉え方、欧州以外の学生の評価などを聞き取り調査を行い、2022年度に最終成果としてまとめる。
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今後の研究の推進方策 |
上記に示しているように、本年度を本当の最終年度として、9月に欧州での現地調査を敢行し、成果を最終的にまとめ(これまで学会では発表してきているが)、終わりとしたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
計画していた欧州でのEAIE2021大会及び専門家インタビュー調査がコロナ禍でもって2020年度同様実施できなかったため、2022年度に必ず好転することを祈って実施する。
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