研究課題/領域番号 |
18K02729
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
小湊 卓夫 九州大学, 基幹教育院, 准教授 (30372535)
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研究分担者 |
嶌田 敏行 茨城大学, 全学教育機構, 准教授 (00400599)
川島 啓二 京都産業大学, 共通教育推進機構, 教授 (50224770)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 専門的職員 / アドミッション・オフィサー / インスティテューショナル・リサーチャー / カリキュラム・コーディネーター / 職務遂行能力 / 人材育成 / 教学マネジメント |
研究実績の概要 |
本研究では、アンケート調査と聞き取り調査により、アドミッション・オフィサー、IR担当者、カリキュラム・コーディネーターに必要な職務遂行能力のスキルマップを作製することを目的としている。 今年度はIR担当者のスキルマップ作成を目的として、職務遂行能力を把握するためのアンケート調査と聞き取り調査を実施する予定であったが、我々が活動の拠点の一つとしている大学評価コンソーシアムにおいて、IR担当者の職務遂行能力についての聞き取り調査と議論を進め、これまで参照していたIR担当者のスキルマップの改訂を行った。そのため、当初の予定を変更し、IR担当者向けのアンケート調査の目的を、改訂版のスキルマップの妥当性についての調査として実施することとし、その調査項目の検討を行った。ちなみに、大学評価コンソーシアムの活動の中で、改訂版スキルマップの妥当性についてのサンプル調査を実施しており、結果としてそこに盛り込まれている職務遂行能力の妥当性はかなり高いことが判明しているが、これを全国的調査として次年度行うこととした。 アドミッション・オフィサーの職務遂行能力については、連携研究者とそこに関連する研究者との間で、スキルマップ案を作成して共有している。連携研究者達は外部向けのアドミッション・オフィサー研修を、このスキルマップ案に基づいて実施しており、実質的な検証を行っているが、その内容の妥当性についても次年度IR担当者と同様、アンケート調査と聞き取り調査を行うこととなった。 カリキュラム・コーディネーターについては、その職務内容が広範囲にわたりかつ不明な点も多いため、カリキュラム設計に焦点をあて、それに関する基本的な知識や情報の内容の整理を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の計画ではIR担当者向けのアンケート調査と聞き取り調査を実施している予定であったが、研究実績の概要で記したように、調査目的を変更し次年度実施することとした点もあり、やや遅れているとの自己評価である。しかし、本研究の目的である専門的職員の職務遂行能力を基盤としたスキルマップ作成という観点からは、IR担当者とアドミッション・オフィサーのスキルマップ案は出来ており、調査ではこのスキルマップ案の検証を行うこととなっている。 カリキュラム・コーディネーターに関しては、文献レビューを中心に内容の整理を行っている段階であるため、今後は実際のカリキュラムマネジメント従事者から、聞き取り調査を行い、内容の構造化を図ることが中心の活動となる。
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今後の研究の推進方策 |
IR担当者とアドミッション・オフィサーに関しては、調査を行う前の段階で、スキルマップ案が出来上がっているため、アンケート調査と聞き取り調査はその案の内容の妥当性検証に焦点を当てたものとなる。 カリキュラム・コーディネーターに関しては、当初の計画通り、アンケート調査と聞き取り調査を実施し、スキルマップ案の作成を行う予定である。 ただ、上記3つの専門的職員の活動に関する研修を、別の外部資金で同時並行して展開しているため、常時理論と実践との間の往還を行いながら、妥当性の高いスキルマップを作成する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初予定していたIR担当者の職務遂行能力に関するアンケート調査の実施と、それに関連してAIR(association institutional research)総会への参加をしなかったため、翌年度への繰り越しとなった。
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備考 |
大学評価コンソーシアムのウェブページ上にIR担当者のスキルマップや研修活動の具体的内容がまとめられている。 次世代型大学教育開発センターのウェブページ上では、IR担当者、カリキュラム・コーディネーター、アドミッション・オフィサーの研修活動の内容がまとめられている。
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