研究課題/領域番号 |
18K02745
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
増田 貴人 弘前大学, 教育学部, 准教授 (20369755)
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研究分担者 |
奥田 知靖 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (90531806)
大山 祐太 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (60711976)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | DCD / ボール運動 |
研究実績の概要 |
本研究について、初年度(平成30年度)は最新の情報をふまえた研究動向を確認するとともに、今後の実践につながるフィールドの整備と予定していた。研究動向については、身体的不器用さ(clumsiness /physical awkwardness)・DCD児に対する介入支援(intervention for children with DCD)・適応身体活動(adapted physical activity)・運動協応性(motor coordination)など、研究テーマに関わるキータームを中心に、知的障害や他の発達障害(ASDやADHDなど)でも確認される運動困難に関する研究も含め広く概観することで、DCDの特徴をふまえた支援がうきぼりにできるよう努めてきた。そのなかで、カナダやイギリスを中心とした海外での介入には、CO-OPプログラム(Cognitive Orientation to daily Occupational Performance; Polatajko et al., 2001)などの例があるが、多くが課題志向型アプローチを採用し、認知行動療法のエッセンスを応用して日常生活スキルの向上につなげているように見受けられた。本研究で志向する実践は、ボールを用いたスポーツ横断型身体活動であるが、これらのエッセンスをどのように加味して日本の学校現場で実践できるポイントを整理できるかが重要であると考えられた。あわせて次年度以降の準備として、健常児やDCD児を対象としたインクルーシブなスポーツ横断型身体活動支援実践が実施できるよう準備をすすめ、2019年6月をめどに定期的に実施できるめどがたったところである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
概ね計画どおりに進捗しており、次年度は実践に着手できるみとおしである。
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今後の研究の推進方策 |
平成30年度に整理された研究動向や知見をふまえ、条件が整い次第、健常児やDCD児を対象としたスポーツ横断型身体活動支援の実践とその分析を始める。十分に倫理的配慮をふまえながら、特にDCD児への支援として特有の観点を明らかにすべく、健常児・他障害児への実践も並行して実施し、比較分析に着手する。適宜研究成果の活用・報告を兼ねて現場でのワークショップ等及び意見交換を行っていくことで、指針等をふまえた現場での適用可能性を強く意識した検討を行う。最終年度にはそれぞれの実践や分析結果をふまえ、特別支援教育としてのDCD支援の発展に寄与できるよう、精力的に取り組む。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究の実施に際し、当初予定していた海外での資料収集・視察が、先方の都合により年度内に実施できなかったことによる。なおその予定については次年度に実施できるよう調整中である。
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