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2018 年度 実施状況報告書

聴覚障害生徒・学生向けのWeb助詞問題の拡充と認知特性に配慮した関連教材の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18K02749
研究機関筑波技術大学

研究代表者

脇中 起余子  筑波技術大学, 障害者高等教育研究支援センター, 准教授 (30757547)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード助詞 / 聴覚障害児 / 授受構文 / ウチソト / 手話
研究実績の概要

1)助詞問題の解説の作成:888問の助詞問題のそれぞれで、そのような答えになる理由を説明する解説を作成した(8問のみ解説の作成ができなかった)が、この第一次解説案で良いか(8問は、どのような解説を作成すればよいか)を、6名の解説協力者(全員が聾学校教員あるいは元教員であり、うち3名は国語科教諭である)に尋ねて意見を求めた。6名からそれぞれ142問、16問、101問、120問、17問、70問の解説に対する意見が得られたので、第二次解説案(326問)を作成した。第二次解説案に対する意見を、2019年度に同じ6名に求める予定である。
2)授受構文攻略問題の作成:筑波技術大学において、「AがBに本をくれる」における本の方向、および「友達が私に本をあげる」や「母は私に花をもらう」は「ウチソト」との関連で不自然になることを理解しない聴覚障害学生が多かったので、パソコンやスマホで取り組める問題を作成した。2019年度に、「日本語表現法」という講義の中で使う予定であり、今後も改良や問題の追加を行う。
3)手話動画の作成:手話を乳幼児期から取り入れる聾学校が増えたこともあり、文字による文章だけでは頭に入りづらい聴覚障害児のことを考え、「1時間本を読む」と「1時間で本を読む」のような文の違いを説明する手話動画をつけるために、2名の手話協力者の協力を得て手話動画を作成した。初めての試みであり、統一感がないものになったので、再度協議し、動画の中で文字を呈示すること、「先に短く解説し、次にそれぞれの文を手話で表現する」という制作方針を固めた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

1)解説と2)授受構文攻略問題の作成は、計画通りに進んでいる。
3)手話動画の作成については、協力者2名の作成した動画を見ると、解説に重点を置いて作成した者と例文の手話に重点を置いて作成した者がおり、統一感に欠けるものとなった。また、例文を指文字で示してから手話で表すと時間がかかるため、今後は、手話動画の中に文字(例えば「①1時間本を読む、②1時間で本を読む」)を呈示し、先に意味の違いを解説し、それから「①は(手話)で、②は(手話)」というように「文字で書かれた文を指さしてから手話で表す」という制作方針を固めた。2名とも、解説の仕方や例文の手話表現の仕方を既に考えているため、次年度の手話動画の作成作業はかなり早く進むと思われる。

今後の研究の推進方策

授受構文攻略問題について、筑波技術大学の講義で使用し、学生の反応や意見を参考にして改善する。
手話動画について、容量が大きくならないように、動画の時間の短縮を心掛ける。

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公開日: 2019-12-27  

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