研究課題/領域番号 |
18K02750
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研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
橋本 創一 東京学芸大学, 特別支援教育・教育臨床サポートセンター, 教授 (10292997)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | ダウン症 / 認知機能 / 学習支援 |
研究実績の概要 |
ダウン症のある児童生徒を対象として田中ビネー知能検査(田中教育研究所、2005)やASIST学校適応スキルプロフィール:A尺度(橋本他、2014)をもとに,これまでのダウン症児特有の認知機能の研究から①『DS認知機能スケール(ダウン症児のための認知機能テスト)』の開発・標準化の作業をすすめ、その適用に伴い②『ダウン症児のための学習支援マニュアル』を作成・開発し、個別の指導計画や学習活動における合理的配慮の立案への有効性について検証する。①DS認知機能スケールは認知(6領域;記憶/知識・概念/知覚/数概念・算数/処理操作/シンボル機能)、②学習支援マニュアルは学習活動(5分野;国語/算数/図工・作業/音楽/社会・科学)ごとに評価・支援手だてを実践する。研究成果として、国際学会の発表、モデル事例のデータベースを作成し、保護者・教師が活用しやすい様式にてマニュアルを冊子にして配布をすることを研究ゴールとしている。 本研究はABCの3つのプロジェクト(研究協力者)でおこなう。本年度は、Bプロジェクト『ダウン症児のための学習支援マニュアル』の作成と適用〔H31-32〕/Cプロジェクトを部分的に行った。具体的には、①「DS児のための学習支援マニュアル」の有用性検証(支援学校・学級4校で適用)、②内容;DS認知機能スケールの6領域を5つの学習活動(国語/算数/図工・作業/音楽/社会・科学)に配し短所・長所に対応して支援目標・手だてを作成し事例に適用し検証、③ダウン症の国際的研究や実践で支援方策の実際を検証した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ほぼ予定通りである。計画していたスケジュールに沿って研究を継続する見通しである。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度では、3地域にて、ダウン症児の担任教師や保護者を対象にワークショップを開き意見交換を行い、マニュアルの有用性について検証する。また、DS認知機能スケールの刊行と学習支援マニュアルの適用モデル事例データベースを作成し、閲覧/活用しやすい様式にて公開する。
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次年度使用額が生じた理由 |
(理由)本年度、新型コロナウイルスの影響で、当初参加予定であった学会を不参加せざるを得なかったため、その参加費用のための経費が一部残された。 (使用計画)次年度、学会参加のための経費として使用する予定である。
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