研究課題/領域番号 |
18K02777
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研究機関 | 北海道教育大学 |
研究代表者 |
北村 博幸 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (30438072)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 実行機能 / 知的障害 / アセスメント / 支援プログラム |
研究実績の概要 |
本研究は、知的障害の児童・生徒の実行機能の特性を把握するためのアセスメントと実行機能改善プログラムを開発することを目的としている。実行機能については、MiyakeとFriedman(2000・2008)の「更新固有」「シフティング固有」「共通実行機能」3つのコンポーネントからなる理論に依拠している。Miyakeと Friedmanの実行機能を測定する9つの課題を参考にフリーソフト「PsyscopeX(Cohrnら、1993)」を用いてノートパソコン上で作動するパイロット版のアセスメン ト課題を作成した。さらに、操作性及び正確性を高めるため、パイロット版のアセスメント課題を基にiPadで課題の実施とデータの収集ができるアプリケーショ ンを作成した。知的障害の実行機能を測定するための以下の9つのアセスメント課題を作成した。1.追跡課題(イラストの標的カテゴリー及びイラストの標的単語を合図刺激に応 じて回答する課題)2.文字記憶更新課題(標的刺激である色を合図刺激に応 じて回答する課題)3.空間的nバック課題(白い四角形と黒い四角形の位置を合図刺激に 応じて回答する課題)4.数字文字シフティング課題(図形とイラストの合図刺激に応じて標的刺激を回答する課題)5.色形シフティング課題(イラストの合図刺激に 応じて標的刺激である図形を回答する課題)6.カテゴリスイッチ課題(イラストの合図刺激に応じてイラストの標的刺激を回答する課題)7.アンチサッケード課題 (標的刺激である矢印の方向を回答する課題)8.ストップイット課題(図形の標的刺激を音の合図刺激で分類する課題)9.白黒課題(白と黒の図形である標的刺激を 条件に応じて色を回答する課題) 実行機能アセスメントを用いて定型発達児の実行機能を測定した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
知的障害児・者の実行機能の特性と比較するために、定型発達児(小学2年生69名)を対象に実行機能アセスメントを用いて実行機能を測定した。
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今後の研究の推進方策 |
定型発達児の実行機能アセスメントの結果の分析をする。 知的障害者1名の実行機能を測定し、その結果に基づき実行機能向上のための支援を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
消耗品費として支出する。
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