研究課題/領域番号 |
18K02779
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
宇野 彰 筑波大学, 人間系, 客員研究員 (10270688)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 肢体不自由 / 介助量負担の軽減 / ロボットスーツ |
研究実績の概要 |
肢体不自由特別支援学校の教職員や児童生徒の保護者にとって、肢体不自由のある児童生徒の介助の身体的ストレスは少なくない。実施恐縮員や家族が腰痛を抱えている場合が少なくない。床やベットと車椅子間の移乗、自動車の座席と車椅子間の移乗の補助や、トイレ動作や入浴などには介助が必要である。そして子供たちは年々身体的に成長を遂げていく一方、介助量が増えていくという現実もある。そこで本研究は、肢体不自由特別支援学校において子供たちを取り巻く環境要因に着目し、介助者である教職員や家族の健康維持と予防を考慮し、介護時の腰部負担軽減を目指す。その際、ロボットスーツを着用し園子かを生理学的に検討し、実際に使用できる根拠を示し、肢体不自由特別支援学校や家庭での江地峡につなげることを目的とする。本研究は肢体不自由特別支援学校の恐縮員、整形外科や小児科医師、および人工知能グループの三つのチームで競争して実施する。 初年度である昨年度は、筑波大学人間系倫理委員会で承認を得た後、10月にロボットスーツを制作しているサイバーダイン社と契約し、着用のための講習会を受講した職員のみが試用し、感触をを確かめた。本研究で用いているロボットスーツは、ロボットスーツHAL介護支援用腰タイプ(以後、ロボットスーツ腰HAL)である。二年目である本年度は、性別、体格、年齢に関して様々な6名の教職員に使用してもらい、介助や指導を通して気付いた点、使用による指導のやりやすさの変化、また腰痛に関してはRDQ日本語版(腰痛特異的QOL尺度)を用いて評価してもらった。その結果、6名中1名には腰HALの補助を得やすい姿勢を意識して介助を行ったり体を動かした為,効果を感じやすく、腰痛の予防になると感じた、との報告を得た。しかし、残りの5名からは大きな効果は感じないという報告であった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、研究実践校である肢体不自由特別支援学校における、ロボットスーツHAL腰版の使用に関しての講習会が開催できず、腰HALを使用してもらえる教職員数が6名にとどまってしまった。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度である2020年4月からは、新型コロナウイルスの感染拡大が落ち着いてから研究を再開する。研究実践校である肢体不自由特別支援学校の教員の中で、ロボットスーツ腰HALを制作しているサイバーダイン社の着用のための講習会をまだ受講していない教員に受講してもらい、10名程度の教職員に使用してもらい、介助や指導を通して気付いた点、使用による指導のやりやすさの変化、また腰痛に関してはRDQ日本語版(腰痛特異的QOL尺度)を用いて評価してもらう。その後、もし時間的な余裕があれば生理学的指標を用いて、肢体不自由児の介助に関して腰HALの効果を検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
腰HALを作成しているサイバーダイン社がモデルチェンジをしレンタル料が高額になった。次年度の資金の中でレンタルが可能なように、資金を計画的に次年度使用できるように準備をした。
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