| 研究課題/領域番号 |
18K02782
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| 研究機関 | 群馬大学 |
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研究代表者 |
吉野 浩之 群馬大学, 共同教育学部, 教授 (60438637)
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| 研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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| キーワード | 医療的ケア / 特別支援教育 / 小児在宅医療 / 地域連携 / 実数調査 |
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| 研究実績の概要 |
本研究は、「医療的ケア児」についての都道府県内の実数の把握、学校における医療的ケアが困難な事例についての調査、並びに、医療的ケアにかかわる教育関係者および医療関係者への提言の3つの柱からなる。
初年度に、群馬県内における医療的ケアを要する子どもの実数と所在する自治体、在籍する県立特別支援学校についての調査を行った。6歳児以上（就学以上）については県教育委員会と協力して行い、また、未就学の子どもは医療機関に対するアンケートの方法をとった。一方、近年は特別支援学校以外の一般の市町村立小中学校に入学する医療的ケア児が目立ってきている。研究開始前には群馬県内には3例しかこうしたケースは存在していなかったが、こうした「地元の学校」での医療的ケアのニーズが急激に増加してきているのが特徴である。背景には、マスコミやSNSによる全国的な情報提供の影響と考えられる。こうしたことから、当初の研究目的には入れていなかったが、これを喫緊の課題と考え「一般校での医療的ケア」の調査を積極的に行うこととし、事例の収集を開始した。学校における医療的ケア困難事例については、引き続き県立特別支援学校における困難事例として、生命に関わる重篤な病態の医ケア児のFollowを行っている。また、一般校の医ケア児での困難についても情報収集予定である。
しかし、新型コロナウィルス流行に伴い、学校・教育委員会・保護者との連絡が1月以降困難になっている。6月現在も分散登校の段階であり、聞き取りや実地調査は困難な状態が続いているが、9月以降の正常化を見越し、さらなる情報収集を行っていく予定である。医療的ケアにかかわる教育関係者および医療関係者への提言については、これまでの研究および今後の検討の範囲で最終年度としてまとめる予定である。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究計画において初年度に予定していた、現状の把握については順調に行われた。また困難事例についても引き続き検討を行っている。また喫緊の課題として行っている「一般市町村立公立校の医ケア」の調査は進行中である。一方で面接や実地調査は新型コロナウィルス感染の影響で中断している。こうした状況から、当初の研究目的について概ね順調なところ、やや遅れているところ、新規に追加しているところが混在した状態であり、全体としてやや遅延していると考えていると判断する。
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| 今後の研究の推進方策 |
本年度の予定として、県内の医療的ケア児の実態把握に基づき、医療機関・教育機関と、自治体や福祉との連携について調査していく。併せて、一般校の医療的ケアの現状についても把握していく予定である。困難事例の把握については、現在わかってきた学校における困難事例について継続して調査を行っていくとともに、市町村立の一般校の困難にも調査の幅を広げていく。さらに、困難例の中、特に亡くなった児童生徒の事例についても継続的に調査していく。
新型コロナウィルス感染の影響で、対面調査が大きく遅れているが、最終年度は追加も含めた調査の継続を行うとともに、教育及び医療・福祉への提言について、引き続き検討をしていく予定である。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウィルス感染の影響で学会等の中止があり交通費が予定より少なかったこと。また、補助者の募集ができなかったことなどから支出が当初より少なかった。一方、本年度の研究でこれらを後ろ倒しで行っていく予定である。
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