研究課題/領域番号 |
18K02799
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研究機関 | 淑徳大学 |
研究代表者 |
池畑 美恵子 淑徳大学, 総合福祉学部, 准教授 (00616352)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 知的障害児童・生徒 / 実態把握 / 感覚と運動の高次化チェックリスト / 教材活用 / 系統的学習教授法 |
研究実績の概要 |
本研究は、知的障害児童・生徒の発達の全体性や適応状態をとらえる多面的な実態把握の指標の整備と発達段階に応じた系統的な学習教授法の検討を目的としたものである。令和元年度は、特別支援学校および療育機関で実践に携わる教員・指導員に「感覚と運動の高次化チェックリスト2007」をもとに児童生徒の実態把握を依頼し、「解釈が難しい」「評価のための場面を設定できない」「使用する教材・教具が設定できない」等、実践現場で読み取りが難しく、活用しにくいことが予想される項目の抽出を行った。収集できた基礎資料は現時点で43件である。また、これまでチェックリスト項目に十分反映されていなかった数量概念の評価項目について、「数概念の基礎となる力」「数処理」「数概念」「計算」「文章題」の5つの枠組みで評価項目を作成した。このほか、言語概念についても、主に読みの領域で指導ステップを作成している段階である。 実態把握に関する公開研修会として、2019年(令和元年)11月30日に第11回感覚と運動の高次化セミナー(会場:淑徳大学)を開催し、4つのテーマで講演を行った。 Ⅰ講「感覚と運動の高次化チェックリストの実践的活用と課題(池畑美恵子)」 Ⅱ講「Ⅰ層、Ⅱ層の主要チェック項目と評価の実際(池畑美恵子)」 Ⅲ講「Ⅲ層、Ⅳ層の主要チェック項目と評価の実際(冨澤佳代子)」 Ⅳ講「チェックリスト改訂に向けた論点整理と質疑応答(池畑美恵子・冨澤佳代子)」
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
感覚と運動の高次化チェックリストの改訂に向けた基礎データの集約は進んでいるが、学齢期の知的障害事例の経過分析については、支援は現在進行中であるが十分なデータは蓄積できていない。
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今後の研究の推進方策 |
系統的学習教授法のステップリストの作成および感覚と運動の高次化チェックリスト改訂版の開発と活用事例集、教材事例集の作成を進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初予定していた感覚と運動の高次化セミナーが、開催場所変更(大学使用)となり会場費の負担がなかったことや、学会に計画的に参加できなかったことで旅費が未使用となった。次年度は、チェックリストソフトの開発を計画している。
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