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2020 年度 実施状況報告書

生活課題解決能力を育成する授業改善に関する実証研究

研究課題

研究課題/領域番号 18K02812
研究機関茨城大学

研究代表者

野中 美津枝  茨城大学, 教育学部, 教授 (90522029)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワード授業研究 / 授業デザイン / 授業改善 / アクティビティ / 授業分析 / 家庭科
研究実績の概要

本研究では、生活課題解決能力を育成する「対話的で深い学び」になる授業研究に焦点を当て、1)ロールプレイングを導入した知識構成型ジグソー法による問題解決学習モデルの構築、2)アクティビティに応じた効果的な表現方法の整理、3)「深い学び」を測る授業分析の手法と授業改善モデルの作成を目指し、実証的に検証することを目的としている。
「1)ロールプレイングを導入した知識構成型ジグソー法による問題解決学習モデルの構築」については、家庭科教員と研究者が共同で消費生活、家族と社会とのかかわりなど様々な生活課題に対して教材を開発して、授業実践・授業分析・授業評価・授業改善を繰り返して授業研究に取り組んだ。第1弾の「リスク管理(家族の危機)」の問題解決をする授業開発から、「ロールプレイングを導入した知識構成型ジグソー法による問題解決学習モデル」を構築し、第2弾として「子育て」の問題解決、第3弾として「介護」の問題解決、第4弾「持続可能な消費」、第5弾「共生社会」を題材にして、授業実践・授業分析・授業評価・授業改善を繰り返して授業開発をした。そして、開発した教材をまとめて、著書の発行に取り組んだ。
「2)アクティビティに応じた効果的な表現方法の整理」については、高校家庭科の授業において、KJ法やすごろくゲーム、グループでの課題解決などのアクティビティに応じた効果的な表現方法を検討して、授業設計、授業実践をして、授業分析に取り組んだ。
「3)深い学びを測る授業分析の手法と授業改善モデルの作成」については、高校生における生活課題解決能力と家庭科での学びにおける実態調査を実施して分析し、論文化に取り組んだ。そして、家庭科における学びを「知識・技能」「実践力・活用力」に整理して、授業との関係で深い学びを実証的に評価する指標を作成して、授業研究に用いた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

生活課題解決能力を育成する「対話的で深い学び」になるように第1弾の「リスク管理」の授業開発で開発した「ロールプレイングを導入した知識構成型ジグソー法による問題解決学習」のモデル化を踏まえ、高校家庭科が目指しているよりよい社会の構築に向けて、共同研究グループメンバーの高校で授業実践し、授業改善を繰り返し、第2弾「子育て」、第3弾「介護」、第4弾「持続可能な消費」、第5弾「共生社会」を題材に課題解決能力を育成する授業開発を完成させた。そして、これまでの開発した授業教材を取りまとめて解説も加え、2021年2月末に著書を発行した。
また、深い学びを測る授業分析の手法として、研究グループでの調査を基に高校家庭科で育成する資質・能力の評価項目を整理し、授業実践との関係で学びを分析し、これらの成果を2021年日本家庭科教育学会大会で授業研究の成果を報告している。

今後の研究の推進方策

「高校家庭科におけるロールプレイングを導入した知識構成型ジグソー法」の第1弾「リスク管理編」の授業研究成果の論文を学会誌に投稿中である。
また、「ロールプレイングを導入した知識構成型ジグソー法による問題解決学習」で開発した授業教材を取りまとめて発行した著書を用いて、教員への汎用や研修会での活用を進める。
さらに、高校家庭科で育成する「知識・技能」「活用力」を高校生の生活実態の調査を踏まえ、授業を通して生活課題解決能力の育成状況を実証的に検証して論文化を目指す。そして、家庭科における学びを整理した「知識・技能」「実践力・活用力」の指標を授業研究に用いて、授業との関係で学びを実証的研究に活用できることを示していく。

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウィルスの影響により、研究会や授業実践が予定通りに開催できず、授業分析が遅れているため、次年度への使用が生じた。授業分析や実態調査の分析必要なソフトの購入、プリンタの購入等を予定している。また、研究成果を論文にまとめるための記憶媒体、印刷用紙、インク等の消耗品、消耗品、学会誌への投稿、英文抄録の校正、別刷り代に使用する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021 2020

すべて 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [学会発表] 高校家庭科の学力(資質・能力)の育成状況に関する調査・実証研究2020

    • 著者名/発表者名
      野中美津技・谷昌之・仲田郁子
    • 学会等名
      日本家庭科教育学会2020年度大会
  • [図書] ロールプレイングを導入した新しい家庭科授業‐知識構成型ジグソー法の教材開発2021

    • 著者名/発表者名
      野中美津技、坪内恭子、石引公美、神澤志乃、小清水貴子、小林久美、齋藤美重子、齋藤和可子、新山みつ枝、村上睦美、吉野淳子
    • 総ページ数
      160
    • 出版者
      教育図書
    • ISBN
      9784877304430

URL: 

公開日: 2021-12-27  

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