研究課題/領域番号 |
18K02845
|
研究機関 | 比治山大学 |
研究代表者 |
井口 あずさ 比治山大学, 現代文化学部, 准教授 (90511600)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
キーワード | メタ認知方略 / 教材分析力 / 授業構想力 / 学習の手引き / 自己評価 / 探究過程 / 定番教材 / 論理的文章 |
研究実績の概要 |
平成31年度は、指導プログラムの作成と実施を主な目的とした。 指導プログラムの作成については、基礎調査を追加実施し、それまでの調査で得られた特徴について検討を加えた。その結果、本研究で育成する「授業構想力」「教材分析力」の定義、評価指標等が明確になった。そのうえで、指導過程を、より探究的に問題解決に取り組めるように整理した。また、使用する教材候補を比較検討し、複数のものに絞り込んだ。定番教材を重視し、学習の手引きを検討して、定型的・固定的な指導に陥らないようにした。さらに指導プログラムの効果を測定するための、複数の評価指標について検討した。基本的な軸を井口(2014)のメタ認知方略尺度とし、それと対応させながら、一貫性ある評価指標とした。併行して自己評価の内容を具体化した。このように作成した指導プログラムは、学習者の実態や学習状況に応じて柔軟に対応できるように工夫が加えられた。 指導プログラムの実施については、対象学年を設定し、対面授業で実施する予定であったが、新型コロナウィルス対応の関係で、計画どおりに遂行できていない。実施計画では遅延に対応できるよう、実施時期を複数年度に設定していたが、計画していた平成31年度冬期休業期間と、予備的期間である令2年度の前期全てが登校禁止となったためである。今後、社会的情勢にかかわらず実施できるよう、実施方法を含め、指導プログラムを再検討する予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究の方向は概ね計画通りであるが、新型コロナウィルスの対応により、指導プログラムの実施が遅延している。今後、実施校の選定、実施校関係者との協議を含め、計画内容を修正する必要がある。具体的には、実施可能校を選定し直し、新型コロナウィルスの対応状況に応じて、実施時期、実施方法等を、関係者と検討し直す。実施方法については、オンライン授業となるか、対面授業となるかは、現時点では判断できないが、いずれにも対応できるように、指導プログラムの指導過程や指導方法について吟味していきたい。
|
今後の研究の推進方策 |
令和2年度は、当初の計画を修正し、作成した指導プログラムを実施し、効果を検証する予定である。実践では、作成した指導案と論理的な文章についても評価する予定である。オンライン授業として実施する場合、特に、学習過程での変容の把握方法、ならびに評価方法について検討を重ねる必要がある。
|
次年度使用額が生じた理由 |
予定していた指導プログラムの実施が、新型コロナウィルス対応の関係でできなくなったため。計画していた旅費等を使用していない。 令和2年度に指導プログラムを実施し、計画分を使用する予定である。
|