研究課題/領域番号 |
18K02865
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
淺田 義和 自治医科大学, 医学部, 講師 (10582588)
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研究分担者 |
山邉 昭則 自治医科大学, 医学部, 准教授 (70533933)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 教学IR / 医学教育 / LMS / Moodle / 分野別評価 |
研究実績の概要 |
新型コロナウイルスの影響を受け、令和2年度では学内の一般業務としてIRの実践よりもMoodleを用いたオンライン教育の運用支援が重点的に行われた。本研究は学内でのLMS利用・IR実践を一つの事例として利用していたこともあり、IRそのものに関する研究はほとんど進捗できる状況ではないことが年度当初の段階で想定された。 このため、令和2年度は本来であれば研究最終年度であったが、研究計画の見直しを行い、1年間の延長をすることとした。なお、前述のように感染対策としてのオンライン教育の準備が進んだ結果、学内でほぼすべての科目がMoodleを用いて何らかの形で教育実践を行う準備が整った。これにともない、医学教育での教学IRを行うにあたり、ベースとなるMoodle(LMS)のデータが前年度までと比べて膨大になり、解析を行う視点が広がったという実情がある。このような傾向は他の大学についても同様であり、また医学部のみならず他の学部でも類似傾向にあることから、将来的には学部を問わず「LMSを用いた教学IR・学習分析の視点」を整理することにもつなぐことが可能であると考えている。 このため、令和3年度に向けて、特に令和2年度の実践に基づき、同期・非同期を含めたオンライン教育のデータを教学IRとどのように紐付けていくか、データ解析と合わせて検討していくことが課題として掲げられた。 なお、医学教育分野別評価の受審結果を整理する観点についても、2020年度では進捗報告はできなかったが、2021年度に開催予定の日本医学教育学会大会に対して演題投稿を行っている。すでに過半数を超える大学が受審を終えているため、今後必要と考えられる指標についても情報が集まってきている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルスの影響にともない、2020年度は教育環境の整備等に求められる時間・業務量が増加した。これにより、研究の進捗が滞っている。一方、概要部分でも述べたように、LMS利用普及にともない利用可能なデータが増加したため、新たな視点を加えた解析が可能となっている。
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今後の研究の推進方策 |
LMSの利用、特にオンライン教育が一般的になる前後でのデータ比較と合わせ、教学IRに利用可能なデータを整理し、指標となる候補を整理することを目指す。また、オンラインでの学会開催は現時点でも行われていることから、情報収集・発信を継続的に実践していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
【次年度使用額が生じた理由】新型コロナウイルスの影響を受け、研究全体としての進捗が滞ったため。また、参加を予定していた国内外の学会が中止またはオンライン開催となり、旅費として計上していた分を利用しなかったため。 【使用計画】成果報告としての学会参加、論文投稿(国際誌の場合には英文校正の費用も含む)。なお、学会のオンライン開催が継続となった場合、令和3年度も旅費計上分が不要となることが考えられる。この場合、本研究の継続研究のための準備として、整理した指標を整備し、特にMoodle等から得られたデータを可視化するためのシステム構築やテスト運用を行うための予算として利用することを検討する。
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