研究課題
1.研究内容発話に随伴するジェスチャーはMcNeil(1987)によると聞き手に何かを伝えるためだけではなく話し手自身の思考や発話の生成過程で心的表象が言語へと変換されるときに同時に発生する総合的な成分であるとしている。ビートは周期的で振幅が狭く速い手の運動で、発話内容には対応しない動きである。本研究では初期英語学習者が英語でプレゼンテーション活動を行うときに生じるビートを社会人基礎力と発話との関連から以下の2つについて調査した。1)学習の単元のまとめで学生がプレゼン活動を行う授業と文法内容を確認する授業はどちらが学習効果はあるのか。2)プレゼン活動でビートジェスチャーをする人はビートジェスチャーをしない人よりも発話量は多いのか。また、プレゼン活動をしているとき,ビートジェスチャーをする人とビートジェスチャーをしない人とでは社会人基礎力項目にどんな相違点があるのか。2.研究結果1)プレゼン学習群は文法学習群よりも記述テストで成績がよかった。文法テストにおいても最初は文法学習群が有意であったが最終的にプレゼン学習群との差がなくなった。これはプレゼンの授業中のビデオ収録画像を振り返って、ピア・フィードバックが互いの学びを高めたことが考えられる(Hirose,2009)。2)プレゼン中にビートをする学習者の発話力と社会性については年間6回実施した発話語数調査結果からビート群と非ビート群との発話語数に差は見られなかった。しかしながら,ビデオ収録を振り返ると非ビート群は学習の難易度に関係なく発話語数を産出する傾向があったのに対し、ビート群では難易度が高くなると発話語数よりもビート産出が増える傾向がみられた。社会人基礎力項目調査ではビート群は非ビート群よりも自分からアクションを起こして一生懸命に取り組むことやチームワーク規律を大切さにしていることが明らかとなった。
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The CDIO 2020 Asian Regional Meeting , Ulaanbaatar, Mongolian University of Science and Technoloy
巻: - ページ: 1-11
The European Conference on Education 2020 Official Conference Proceedings The 8th Eurpoean Conference on Education(JULY 16-19,2020 LONDON,UK)
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全国高等専門学校英語教育学会
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