研究課題
発達障害児者のキャリア教育を教育機関が積極的に支援することは非常に重要である。発達障害児者はIT分野、特にプログラミング開発やデバッグ作業などにおいて才能があるといわれているが、しばしば学習段階でのつまずきで学習意欲が低下するなどといった困難に直面することがあり、才能を伸ばしきれないことが問題となっている。そこで我々は、発達障害児者にとって障壁となっている問題を取り除き、特性を生かせるように、楽しく取り組みながら論理的思考を高めることを目指した新しい学習教材を開発し、学習教室を通じてツールの有効性や教育方法、教育効果について検証を進めてきた。その結果、学習者のプログラミングに関する興味関心が高まり、プログラム的思考の向上、さらに、プログラミング課題を通じて学友とのコミュニケーション機会が増えるなどといった良い変化を確認することができた。これらの知見を基に、さらにツールの改良や学習方法、支援技術などに関する向上を目指す。また、発達障害者は就労の段階になると、せっかく就労に関する意欲や職業スキルがあったとしても、コミュニケーション能力の低さが社会進出や自立を妨げてしまうことが大きな課題となっている。そこで、我々はソーシャルスキルを高めるために,スキルごとに着目して、自主的にトレーニングできるシステムを開発してきた。これらはコンピュータ上で動作するものであり、トレーニング目標やスコアが分かり易く確認できるものである。2021年度は主に、①表情認知トレーニングステム、②表情表出トレーニングシステム、③発話の明瞭さや感情表現トレーニングシステム、さらに、スマートグラスを活用した④実生活のなかで表情認知を支援するシステムの開発を行い、それぞれのシステムの有効性や問題点の検証を進めてきた。今後も開発したシステムを実証実験の中で活用し、より多くの問題解決に取り組んでいく予定である。
すべて 2022 2021
すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (11件) (うち国際学会 6件)
IEEE,Xplore,2022 7th International Conference on Big Data Analytics (ICBDA)
巻: 2022 ページ: 188-192
10.1109/ICBDA55095.2022.9760369
日本感性工学会論文誌
巻: 20(4) ページ: 397-406
10.5057/jjske.TJSKE-D-21-00002
IEEE Xplore,2021 IEEE International Conference on Consumer Electronics-Taiwan (ICCE-TW)
巻: 2021 ページ: 1-2
10.1109/ICCE-TW52618.2021.9603047
10.1109/ICCE-TW52618.2021.9602922