研究課題/領域番号 |
18K02910
|
研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
児玉 靖司 法政大学, 経営学部, 教授 (30266910)
|
研究分担者 |
寺脇 由紀 法政大学, 経営学部, 講師 (30559365)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
キーワード | 学習データ解析 / 深層学習 / マルチモーダル / 機械学習 |
研究実績の概要 |
今年度は、研究初年度であるため文献検索を中心に、主に、海外の論文をサーベイした。4回の国内外の国際ワークショップに参加、論文発表する中で、現在、我々がすすめているマルチモーダル学習解析の位置付け、今後の方針を確認することができた。LAK 19 に参加し、様々な本研究課題に関する研究の動向を調査する中で、海外の同分野の研究は、多額の予算を使って多くのセンサーを用いてデータを収集して、研究を行っていることに対して、我々は、少ないセンサーを用いて工夫して研究をすすめる必要があることを確認することができた。さらに、海外の研究者と実際に連携、情報交換を始めている。 日本オープンオンライン教育協議会に関連して、定例のユネスコ主催の会議(中国深セン)に出席したり、韓国ソウルで開催された ASEM(アジア欧州会合)主催の会議に出席して、アジア各国のオンライン学習に関するステークホルダ(大学教員や政府関係者)と学習解析に関する研究について意見交換をすることができた。オンライン学習は、アジア各国では現在、非常に広まっている分野であり、特に、学習解析に関する研究は、注目されている分野であることが確認できた。とりわけ、中国では、複数の大学が連携した研究グループが複数存在し、活発に研究が行われていることが確認できた。 我々は、本年度はセンサーを購入し実験を始めているが、現在は、様々な機械学習や深層学習の手法の性能評価に関する研究を行っている。学習解析に関するデータは、一般の画像解析に用いられる同様のデータに対してデータ量が少ないことが多いが、マルチモーダル学習解析は、非常に多くのデータを扱うので、今後は多くのデータを扱うことに関する工夫を考える必要がある。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
文献検索と4回の国内外の国際ワークショップに参加、論文発表する中で、学習解析に関する現状分析および、深層学習、機械学習を用いたマルチモーダル学習解析に関する論文のサーベイをすることができた。しかし、この分野は、現在、発展途上であるため、引き続き国際会議などに出席して調査する必要がある。 マルチモーダル学習分析に関する研究に関しても、LAK 19 に参加し、欧米の研究者と議論した結果、現在、非常に注目されている研究分野であることがわかった。学習解析に関しては、学習デザインを策定し、我々は簡単なセンサーを購入し、学習態度に関するデータを収集し、機械学習により分析する実験を始めた。結果として「機械学習、深層学習を用いた学習解析」に関する論文を執筆し、2019年6月の国際会議で発表予定である。 研究分担者の寺脇も同様に文献調査と論文執筆を行っている。上記の論文は、寺脇が第ー著者として執筆した。 さらに、7月と9月に2回米国シリコンバレーに訪問し、カリフォルニア大学バークレー校や、スタートアップ企業に訪問し、本研究課題に関する調査を行った。様々なセンサーを用いてデータ収集を行い、機械学習や深層学習を用いてデータ分析を行っている研究や商品が開発されていることがわかった。特に、マルチモーダル解析の分野は、非常に進んでいることがわかった。引き続き海外の研究者と連携し、情報交換を行い、研究を進めていく。
|
今後の研究の推進方策 |
引き続き、文献検索と本研究課題に関する国際会議に参加し、海外の研究の調査をする必要がある。2019年6月にマルタ島で開催される 6th International KES Conference, Smart Education and E-Learning にて論文を発表予定(査読付き)である。他、これまでに国際会議で発表した論文について、ジャーナル論文にブラッシュアップしていく。さらに、センサーを購入し、新たな学習データを収集することで、新たな実験を行い、機械学習、深層学習を用いて学習解析を進めていく。 さらに、定例のユネスコ主催の国際会議に出席したり、ASEM(アジア欧州会合)主催の国際会議に出席し、引き続き、海外の研究者と連携を図っていく。
|
次年度使用額が生じた理由 |
2018年度中に国際会議での論文が採択されなかったため。2019年6月に国際会議にて論文発表をする予定である。
|