研究課題/領域番号 |
18K02915
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
中瀬 浩一 同志社大学, 免許資格課程センター, 准教授 (20369309)
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研究分担者 |
佐藤 翔 同志社大学, 免許資格課程センター, 准教授 (90707168)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | ろう学校 / 視線配布行動 / アイトラッキング / 授業力向上 |
研究実績の概要 |
研究協力校3校(大阪府立中央聴覚支援学校、京都府立聾学校、奈良県立ろう学校)に正式に研究協力を依頼し、いずれの学校からも了解が得られた。依頼にあたっては、各校を訪問し、管理職あるいは研究担当教員に説明を実施した。その後、各校において該当となる若手教員の選定をしていただいた。協力いただく若手教員に対して、これまでの研究成果と本研究の目的・方法などについての説明を実施した。9月~11月にかけて各校において、アイトラッキング装置を装着しての授業記録を実施した。 解析プログラムの開発をメーカーとともに実施した。アイトラッキング装置を装着した教員が授業中にどの生徒に視線を配布しているかを、既存プログラムの視線の軌跡動画での表示とともに、生徒別に色分けした時系列の表に表示できるようにするプログラムを開発することが中心となった。視線の軌跡動画と時系列表示の表を活用することで、若手教員の授業中の視線配布行動の視覚化を行い、授業省察のツールとして活用するためである。プロトタイプを作製し、動作状況や操作性などを確認するとともに、実際の授業記録データを用いて解析状況の検証と問題点を見つけ、改良することを繰り返した。その結果、2019年3月末段階で一部改良点はあるもののほぼ完成することができた(一部機能については継続して改良中)。 開発した解析プログラムを用いて、先に実施した授業記録を解析を行った。研究協力校1校(奈良県立ろう学校)において、その結果を伝えるとともに各教員の授業省察と記録を実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
解析プログラムの開発に1年を費やしているため、実際に活用してのプログラムの追加修正の段階にまでは至らなかった。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き研究協力において若手教員の授業における視線配布行動について、アイトラッキング装置を用いての授業記録を行う。また、新たに対象となる若手教員への協力依頼を実施し、研究協力者を増やすことが必要と考えられる。 授業時の視線配布行動記録の解析、授業省察とそのまとめを繰り返して行う必要がある。 さらに、開発した解析プログラムの検証並びに改良などについて検討を行う必要がある。
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次年度使用額が生じた理由 |
(理由) 当初の予定では、解析プログラムの開発と、完成後の追加修正、記録機器の購入などを予定していたが、解析プログラムの開発に時間がかかり、それ以外の購入などが実現できなかった。 (使用計画) 解析プログラムの追加修正 約500,000円、記録用機器 約300,000円、学会発表(岐阜、熊本)約300,000円。
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