研究課題/領域番号 |
18K02915
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
中瀬 浩一 同志社大学, 免許資格課程センター, 教授 (20369309)
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研究分担者 |
佐藤 翔 同志社大学, 免許資格課程センター, 准教授 (90707168)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | ろう学校 / 視線配布行動 / アイトラッキング / 授業力向上 / 授業省察 |
研究実績の概要 |
研究協力校において授業の記録を行い、開発した解析プログラムによる解析とその結果を用いての授業後省察を実施し、これまでの研究成果を学会で報告した。 奈良県立ろう学校において、2021年7月~8月にかけて授業の記録と省察を行った。 これまでの研究成果を第63回ろう教育科学会で発表した。1年目の教員はまだまだ意図的に視線を配布することができず、視線が定まらない状態や特定の生徒の方を凝視してしまい、他の生徒の様子を見ることができていないことが多く見られた。授業を行うのに精一杯で、発問にしても生徒ごとに1対1での対応を繰り返している状態とも言える。2年目、3年目となるにしたがい、まんべんなく見たり、特定の子どもを意図を持って見ることができるようになってきた。発問に対して子どもが応答した後、他の子どもの反応や理解状況を確認するために、視線を意図的に移動させて確認を行うようになってきている。教科書の音読場面でも、初めは教科書の文章を確認するために教科書しか見ていなかったが、次第に教科書と子どもの様子の両方を視野に収まるように教科書を手で持って子どもの様子を確認しながら教科書も見ることができるようになってくることがわかった。以上から、若手教員は経験を積み重ねることで、子どもの様子を確認しながら授業を進めていくことができるための視線配布行動に似たようなパターンがあることがわかった。 (中瀬浩一 2022 ろう学校若手教員の視線配布行動の変容, ろう教育科学, vol.63, No.3 ,123-126.) 今年度は4年にわたる本研究の最終年度で、まとめの報告を2月開催の研究会で報告する予定だったが、新型コロナウィルス感染症拡大の影響で中止となったため、補助事業期間延長を申請した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究はほぼ順調に進んだ。2022年2月に最終の報告を行う予定だったが、新型コロナウィルス感染症拡大の影響で中止となった。
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今後の研究の推進方策 |
2022年2月開催予定だった研究会が2022年8月に開催されることになったため、報告の予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
2022年2月開催予定の研究会の旅費等を予定していたが、新型コロナウィルス感染症拡大の影響で中止となったため、2022年度開催の研究会の旅費等に使用する予定である。
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