研究課題/領域番号 |
18K02967
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研究機関 | 大阪大谷大学 |
研究代表者 |
小谷 卓也 大阪大谷大学, 教育学部, 教授 (50411484)
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研究分担者 |
長瀬 美子 大阪大谷大学, 教育学部, 教授 (50247889)
竹歳 賢一 大阪大谷大学, 教育学部, 准教授 (20712334)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 乳幼児の「かがく」 / 物や現象の性質・仕組み / 乳幼児期一体型数理教育カリキュラム / 探索行動 / マイクロジェネティック法 |
研究実績の概要 |
本研究の2018年度研究実践の具体的な内容は、以下の通りである。 (1)2017年度に開発した1歳児を対象にした「ものの浮き沈み遊び」と「ひもの伸び縮み遊び」を1歳児9名に対し、生後15~20週を経た段階で1人につき計4回実施し、その言動をマイクロジェネティック法の分析データとして収集することができた。 (2)数の概念の発達および高機能自閉症児のサヴァン症候群(カレンダー計算スキル)の研究においても第一人者である元ロンドン大学UCL教育研究所教授Richard Cowan氏をイギリスから招聘し、2019年3月2日に研究討議会を行い、本研究のこれまでの成果及び今後の進展について貴重なアドバイスをいただいた。また同3月3日にRichard Cowan氏及び国内の4名の研究者を招聘し、国際シンポジウム(乳幼児期から低学年児童期の「かがく」体験が育む「感性」と「思考の芽生え」-「もの」・「こと」と関わる遊びと他者との思考の共有-)を開催し、本研究の成果を研究者・保育者・教師・教育行政の方々に向けて発信することができた。 (3)国内の国立大学法人附属幼稚園及び附属小学校を中心に、「数」及び「自然」事象に関わる保育・授業実践の実態について、情報の収集を行ってきた。この結果、幼児期の「遊び」や低学年児童期の「教科生活」においては、「飼育」・「栽培」に関連する実践が多く存在したが、「数」・「形」・「量」や「ものと関わる遊び」の実践については、ほとんど見られなかった。 (4)本研究の成果は、日本保育学会・日本生活科総合的学習教育学会・日本理科教育学会・日本物理教育学会・日本乳幼児教育学会の国内5学会において計5回、PECERA(Pacific Early Childhood Education Research Association)・ IAECE(International Association of Early Childhood Education)の主催する国際会議及び学会において計2回の英語による発表を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2018年度の本研究の目的及び計画は、(1)構成主義理論に立脚し た 1~ 3歳児の 探索行動特性や 数理認識特性に関する文献先行研究を分析し 、 乳児・ 幼児の感覚による認知の理論的仮説モデルを構築する、(2)研究協力校園において幼児(2~3歳児)の感覚による認知調査を実施する、(3)「数・ 量・形」や「自然の事物・現象」と関わる保育を先進的に実践している国内外の保育所・ 認定こども園においてヒアリング調査を 実施することであった。 (1)については、Piaget,J.やDriver,R.の構成主義理論についての文献調査を行った。乳児・ 幼児の感覚による認知の理論的仮説モデルの構築までには至っていないが、(2)の調査結果や調査後のカンファランスにより、おおよそのモデルを構築しつつある。(2)については、研究協力園の事情により、1歳児を対象にした探索行動調査を5ヶ月間実施した。(3)については、研究協力校園(幼稚園2園)や国内の国立大学法人附属幼稚園及び附属小学校を中心に、「数」及び「自然」事象に関わる保育・授業実践の実態について、情報の収集を行った。 以上の理由から、2015年度の本研究の目的は、概ね達成できたと考える。
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今後の研究の推進方策 |
2018年度の研究結果を踏まえ、2019年度は以下の様な研究計画を立案し、遂行していく。なお、これらの研究成果については、国内外の学会等で発表していく予定である。2018年度に引き続き、①文献研究を推し進め乳児・ 幼児の感覚による認知の理論的仮説モデルを構築する、②1歳児を対象にした探索行動調査については、新学年において引き続き昨年と同様の調査を行い、昨年度の結果と比較しながらその特性を抽出していくと同時に2歳となった昨年度の対象児についても探索行動の調査を実施する、③)「数・ 量・形」や「自然の事物・現象」と関わる保育を先進的に実践している国内外の保育所・ 認定こども園におけるヒアリング調査を本年度も継続し、本研究を推進するに当たっての知見を得る予定である。 2018年度の研究結果を踏まえ、2019年度は以下の様な研究計画を立案し、遂行していく。なお、これらの研究成果については、国内外の学会等で発表していく予定である。2018年度に引き続き、①文献研究を推し進め、乳児・ 幼児の感覚による認知の理論的仮説モデルを構築する、②1歳児を対象にした探索行動調査については、新学年において引き続き昨年と同様の調査を行い、昨年度の結果と比較しながらその特性を抽出していくと同時に2歳となった昨年度の対象児についても探索行動の調査を実施する、③)「数・ 量・形」や「自然の事物・現象」と関わる保育を先進的に実践している国内外の保育所・ 認定こども園におけるヒアリング調査を本年度も継続し、本研究を推進するに当たっての知見を得る予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
(理由) ・年度末に予定していた研究協力校園での探索行動調査の一部が次年度に持ち越しとなったため、それに関わる実験教材購入費の支出が無くなったため。 (使用計画) ・年度末に実施できなかった研究協力校園での探索行動調査の一部を次年度に実施し、それに関わる実験教材購入費の支出を行う予定である。
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