研究実績の概要 |
オンライン調査会社に委託して、3件の実験と1件の調査を実施した。実験の一つは、前年度に実施したリスト実験の分析結果を踏まえて手続きを改良して行ったものであり、就職採用において韓国籍を「減点要素」とする日本人がどの程度の比率であるかを明らかにするものであった。 また同じ前年度の実験データを探索的に分析した結果を踏まえて、採用場面で要求される資質がどのようなものであるときに韓国籍が「減点要素」とされやすいのかを明らかにする実験を計画し、手続きを改良しつつ2つの実験を行った。 調査に関しては、韓国・朝鮮人を含む様々な集団に対する差別が戦後の各年代においてどのように推移してきたと認知されているかを明らかにする調査を行った。 上記のように、新規データ取得は当初計画を拡張し十分に行うことができた。これらのデータにもとづく成果公刊は事業期間中に行うことができなかったが、今後行う予定である。 前年度以前の研究成果の公刊の主なものとしては、研究分担者の小林が編著者を務めた、韓国に対する日本人の感情・態度についての学術書である「 Japanese public sentiment on South Korea: Popular opinion and international relations」が2021年12月にRoutledgeより刊行された。 また、代表者の高が座長として前年度より準備していたシンポジウム「Prejudice, Discrimination, and Stereotypes in Northeast Asia」が、 2021年7月にオンラインで開催されたThe 14th Biennial Conference of the Asian Association of Social Psychology(アジア社会心理学会大会)内で実施された。
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