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2020 年度 実施状況報告書

行動免疫の心理学的基盤とその機能に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 18K03024
研究機関就実大学

研究代表者

岩佐 和典  就実大学, 教育学部, 准教授 (00610031)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワード行動免疫 / 感性的質感 / 視覚的濡れ感 / 嫌悪
研究実績の概要

令和2年度は,空間周波数を基にした画像統計量と,視覚的濡れ感,および嫌悪感との関係を検討した。その結果から,視覚的濡れ感の強さに応じて,対応する画像統計量が異なっているものと考えられた。特に,弱い濡れ感では画像刺激の輝度分布が主たる説明変数となり,強い濡れ感では空間周波数に基づく画像統計量が主たる説明変数となる可能性が示された。この点は,視覚的濡れ感が複数の情報源に基づいて生じるという事前の予測に合致したものだった。心理的問題との関連については,強迫性障害の感情的基盤である嫌悪感受性が,視覚的濡れ感に伴う感情的反応に影響することが示された。さらに,感染症に関する文脈情報や生理指標の測定を含む実験を開始したが,COVID-19の影響により完遂できず,この点については次年度以降の検討課題となった。さらに,行動免疫に関する特集をオンラインジャーナル上で主宰し,その成果をまとめることができた。今後は,認知バイアスを含めた仮説モデルの検証を行うために,現在行っている実験の完遂を目指す。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

令和2年度はCOVID-19の影響により新規実験を進めることができなかった。そのため,既有データを用いた探索的な再分析を行うにとどまった。そのため,生理指標や行動指標を用いた実験を完遂できず,仮説モデルの検証に進むことができていない。

今後の研究の推進方策

実験環境が即座に正常化はする見込みは低いと思われるため,オンライン実験も含めた実施可能な方法を採用していく。また,令和3年度が最終年度となるが,1年間で残りの課題を完遂することは困難だと予測されるため,1年間の延長申請を行う予定である。

次年度使用額が生じた理由

予定していた実験が実施できず,謝金の支払いが生じなかった。また,実験補助員を雇用する必要が無くなり,その人件費が生じなかった。予定していた学会参加等の出張がなくなり,旅費が生じなかった。残額は,調査会社を通じたオンライン実験や,論文の英語校閲など,適正に使用していく。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Editorial: Behavioral Immune System: Its Psychological Bases and Functions2021

    • 著者名/発表者名
      Iwasa Kazunori、Yamada Yuki、Tanaka Tsunehiko
    • 雑誌名

      Frontiers in Psychology

      巻: 12 ページ: 1-2

    • DOI

      10.3389/fpsyg.2021.659975

    • オープンアクセス

URL: 

公開日: 2021-12-27  

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