研究成果の概要 |
本研究は,Erikson,E.H.の提唱したアイデンティティ論と世代継承性 Generativity論を基盤に, 心理臨床家と工芸職人を対象に,専門家アイデンティティが,上の世代から自世代,さらに次世代へ継承されていくプロセスとその心理力動を,師弟関係の視点から分析した。専門家としてのアイデンティティもまた,Eriksonの精神分析的個体発達分化の図式に示された8つの心理社会的課題と危機を経て形成・発達していくことが実証的に示された。 さらに,コロナ危機の時代に「危機を経験する」ことの心理学的考察,「経験の語りを聴く」営みから生まれた「人生の危機」の具体が示唆された。
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