本研究は地域住民を対象とする縦断調査より、「人生における目的(Purpose in life)」の加齢変化及び、心身の健康に及ぼす影響を明らかにすることを目的とした。主な研究成果として、(1)「人生における目的」は、横断的には40歳以降上昇してその後低下し、縦断的には加齢に伴い負の傾きが大きくなること、その切片及び傾きには、全年代を通じて大きな個人差があることが示された。(2)「人生における目的」は、心身の健康や健康行動の変数と有意な関連を示した。(3)「人生における目的」の高さは、その後の生存に影響した。以上より、「人生における目的」が心身の健康や長寿と関連する可能性が示された。
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