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2018 年度 実施状況報告書

誤答理由を推定する認知診断モデル開発とその実践的適用

研究課題

研究課題/領域番号 18K03057
研究機関筑波大学

研究代表者

尾崎 幸謙  筑波大学, ビジネスサイエンス系, 准教授 (50574612)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワードテスト理論 / 認知診断モデル / 誤答分析
研究実績の概要

本年度は,多肢選択項目に対する回答データから,各受検者がどのような間違った考え方のもので誤答したのか,について推定するための統計モデルを研究代表者が過去に開発した認知診断モデルの枠組みで開発した。この研究は,学習者のつまずきの理由テストに対する回答データから推定することが可能な統計モデルを開発することであり,教師および生徒の双方に対して教育上の有効性が期待される。
既存の研究では,多肢選択項目に対する回答データを正答誤答の2値データにいったん変換した後に,2値データを分析することで誤答理由を推定することが多かった。しかしながら,多肢選択データを2値データに変換することで情報の損失が発生しており,これによって誤答理由の推定精度が減少していると考えられる。本研究はこの点を克服することを狙ったものである。
シミュレーション研究によって,2値データに変換した場合の既存の方法との比較を行い,本方法の方が誤答理由をより高い精度で推定できることを示した。これよって,既存の方法に対する本方法の優位性を確認した。また,一般社団法人教育のための科学研究所によるリーディングスキルテストのデータに適用し,受検者のうちだれがどのような理由で誤答しているのかを推定した。このデータに対するモデルの当てはまりについても確認し,実データ分析に耐えうる方法であることを確認した。現在,この研究成果を論文にまとめ,国際誌に投稿中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

統計モデルの開発が最も困難な箇所であったが,その点を初年度でクリアできたため。

今後の研究の推進方策

今後の方向性は2つある。1つめは,統計モデルの開発において,類似モデルとのより精緻な比較の必要性・誤答理由に加えて正答理由も組み込んだモデルの開発等の課題が発生したので,その点を克服可能なモデルを考えることである。2つめは,実用可能性を示すための実データの収集・分析である。リーディングスキルテストの他にも,データリテラシーを測定するテストへの適用を考えている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2018 その他

すべて 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] 批判的思考力を支えるリテラシーテスト開発の試み2-データリテラシー-2018

    • 著者名/発表者名
      石澤洋子、児島健、山形伸二、尾崎幸謙
    • 学会等名
      産業・組織心理学会第34回全国大会
  • [備考] 尾崎幸謙のホームページ

    • URL

      http://www010.upp.so-net.ne.jp/koken/

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公開日: 2019-12-27  

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