研究課題
基盤研究(C)
内閣府の調査によると、不登校や中途退学者など適応上の問題を抱える生徒は将来ニート状態になる危険性が高いことが示されており、これらの生徒に対する適切な進路指導は喫緊の課題である。近年は進路に関して多様な選択肢が存在するものの、安易な決定によってミスマッチが生じ、再度不適応に陥る事例も生じている。本研究は、適応上の問題を抱える生徒に対する援助的な視点に基づいた『教育臨床的進路指導(支援)』という概念を提案し、そのあり方について検討を行った。
臨床心理学
進路指導やキャリア教育について論じられたものは多い。また、不登校生徒や進路変更を含む中途退学者への進路支援等について論じられたもの多い。しかし、「援助的な視点に基づいた進路指導(支援)」について論じられたものはほとんど見当たらない。本研究では「進路指導」と「生徒指導・教育相談」そして「特別支援教育」を融合させた『教育臨床的進路指導(支援)」という包括的な概念を提示し、生徒の社会的自立や適応に寄与することが期待される。