本研究課題では、孤立と孤独によるコミュニケーションの途絶と対処、加齢に伴う認知機能の変化と認知症によるコミュニケーション、および中年期以降に遭遇するライフイベントに関わる総合的な研究計画をある程度は進めることができた。しかし、研究開始後3年目以降はCOVID-19が続いて高齢者からの新たなデータ収集が困難になったため、従来の研究の集大成を主な目的としつつ、可能な範囲で新規の研究も行った。その結果、「心理老年学と臨床死生学」と題する専門書籍を執筆・編集することができた。新規研究としては高齢者施設での看取り、記憶愁訴に関わる尺度開発、自動車運転と大脳白質病変の関連性などを行った。
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