人と接する場面(社交場面)を恐れ,他者からの否定的評価を恐れる社交不安者について,彼らが抱く視覚的イメージについて明らかにした。社交不安者は通常,目の前に示された情報をより多く記憶することができるが,不安な状況に陥ると多くを記憶することも,正確な情報を記憶することも困難になる可能性が示唆された。また,社交場面をイメージする際に,その場面を自分の視点からイメージするか,他者の視点に立ってイメージするかで,状況に対する解釈が変わるか検討したが,視点による影響は見られず,社交不安者ほど場面をネガティブにとらえることが示された。
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