研究課題/領域番号 |
18K03135
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
杉岡 正典 名古屋大学, 心の発達支援研究実践センター, 准教授 (70523314)
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研究分担者 |
鈴木 健一 名古屋大学, 心の発達支援研究実践センター, 教授 (10284142)
堀田 亮 岐阜大学, 保健管理センター, 助教 (10733074)
古橋 忠晃 名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 准教授 (50402384)
船津 静代 名古屋大学, 学生支援センター, 准教授 (90345877)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 学生相談 / グループ活動 |
研究実績の概要 |
本研究は,大学生の自殺予防を目的に,学生の相互交流を促進し,心理的成長を引き出す「グループの力」を活用した大学の自殺予防体制を構築・普及する4カ年計画の実践的研究である。研究4年目となる今年度は、対人関係の不得手な学生を対象ににグループ活動による心理的支援を介した実践研究を行いつつ,これまでの研究結果を統合し,結果を発信・展開することを行った。 今年度のグループ活動は,年間実施回数38回、のべ参加者数86名であった。新型コロナウイルス感染拡大の影響が続き,対面とオンラインを並行するなどの工夫を行いながら実施した。対面とは異なり,オンラインでのグループ活動は,まさに試行錯誤の連続であった。本研究を通して,グループ活動による影響は実に多様で奥深いものであることが示唆された。グループ体験は単なる安心が感じられる憩いの場ではなく、各自の不安と期待を持ち込み、それを修正する場であったこと、他者を発見しその姿から学ぶ場であったこと、同族意識による安心感が芽生えると同時に,思い通りに行かず葛藤する場であったこと、さらには、他者の行動を観察しつつ、普段とは異なることを試す挑戦の場でもあった。そして、それらが一定のルールに基づいたゲームという枠組みとカウンセラーの存在に裏打ちされた安心感と非日常の中で展開された。 このような活動体験は,人とうまく関わることができず、キャンパス内で行き場を失っている学生への居場所になると同時に,集団体験を通して彼らの主体性やレジリエンスの育成にもつながることが示唆された
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
おおむね研究計画通りに進んでいる
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今後の研究の推進方策 |
研究結果の統合と論文執筆のための時間が必要である
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍により研究発表の機会が減少し,出張費等を使用しなかったため
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