• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2019 年度 実施状況報告書

青少年のSNS依存の心理的メカニズムの解明と心理社会的影響の検討

研究課題

研究課題/領域番号 18K03154
研究機関明治大学

研究代表者

濱田 祥子  明治大学, 文学部, 専任准教授 (60615037)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワードSNS依存傾向 / インターネット依存 / 感情制御 / 対人交流不安 / 親和傾向
研究実績の概要

本研究の目的は、(1)青少年のSNS依存の心理的メカニズムを、対人関係をめぐる不安に着目し、明らかにすること、さらに(2)SNS依存が青少年の心理社会的問題に与える影響を検討することである。
2019年度は高校生を対象としたインターネットとSNS利用及び感情制御、対人関係要因に関する調査のデータの分析を行った。その結果、調査対象者となった高校生のうち、4.9%がネット依存傾向にあることが明らかになった。インターネット依存傾向と感情制御、対人関係要因の関連を検討した結果、(1)インターネット依存傾向(以下、ネット依存傾向)が高い者は、SNS利用時間がそうでない者と比較し長いこと、(2)ネット依存傾向が高い者は感情制御に困難さを抱えていること、(3)ネット依存傾向が高い者は、対人交流不安、他者への親和性、とくに拒否不安が高いことが示された。
さらに、SNS利用時間の長い者の心理的特徴について検討を行った。その結果、(1)SNS利用時間が長い者は、感情制御に困難さを抱えていること、(2)SNS利用時間が長い者は、他者への親和動機が高いことが示された。
以上のことから、青少年のネット依存におけるSNS利用を考慮することの重要性が示された。さらに、SNSを長時間利用する者の心理的特徴が明らかになった。対人関係要因に関しては、特に対人交流不安、親和動機との関連が示された。これらの要因が長時間のSNS利用につながっている可能性が示唆された。
さらに2019年度には、SNS依存傾向尺度の開発に向け、複数の地域の大学生を対象とした調査を実施し、分析に着手した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

SNS依存傾向の尺度の開発のための調査を実施し、現在、解析を行っている。
さらに、次の調査に向けた準備を整えつつある。これらのことから、研究はおおむね順調に進んでいると判断した。

今後の研究の推進方策

青少年用SNS依存傾向尺度開発のための分析を行う。
さらに、SNS依存傾向尺度を活用し、調査を実施し、SNS依存傾向の高い青少年のメンタルヘルスの問題、心理的メカニズムについて明らかにすることを目指す。

次年度使用額が生じた理由

当初、購入を予定していたパソコン、統計ソフト等を2020年度に実施する調査にあわせて購入することにした。そのため、次年度使用額が生じた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Emotion Reguraltion, Social interaction anxiety, and Affiliation motives of Japanese adolescents Addicted to the Internet.2019

    • 著者名/発表者名
      濱田祥子・金子一史・小倉正義・岡安孝弘
    • 雑誌名

      明治大学心理社会学研究

      巻: 15 ページ: 33-45

URL: 

公開日: 2021-01-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi