本研究では,(1)両生類であるアカハライモリにおいて多様な種類の食物CSに対する食物嫌悪条件づけが生じること,(2)条件づけ時のCS摂食量が少ない場合に食物嫌悪条件づけが生じにくいこと,(3)アカハライモリでは食物嫌悪条件づけ後の同種他個体との交流による社会的緩衝効果は認められないこと,(4)アカハライモリの食物嫌悪条件づけでは潜在制止(CS先行提示効果)は生じないか,非常に効果は小さいことなどを明らかにした。これらの結果は,両生類において食物嫌悪条件づけが生じることや成立要因を初めて明らかにした成果である。
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