研究課題/領域番号 |
18K03185
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研究機関 | 杏林大学 |
研究代表者 |
本間 元康 杏林大学, 医学部, 助教 (20434194)
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研究分担者 |
谷部 好子 日本電信電話株式会社NTTコミュニケーション科学基礎研究所, スポーツ脳科学プロジェクト, リサーチスペシャリスト (30582829)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 時間感覚 / 磁気刺激 / 前頭前野 |
研究実績の概要 |
時間感覚はヒトの生活の営みにとって欠かせない基盤的能力であるが,その処理機構に関しては未解明な点が多い.本研究では健常者における時間幅認知の修正およびその定着における学習機序を検討する.時間幅の誤学習パラダイム(間違った時間幅を覚えさせる学習課題)を確立し,若年健常者20名を対象に,誤学習後における時間幅認知の自然回復を時系列に分析した.その結果,誤った時間幅を覚えても2時間程度で自然回復することが分かった.さらに,新規の若年健常者21名を対象に,四連発式磁気刺激を運動野,前頭前野,側頭頭頂接合部(いずれも右側)のいずれかに与えて可塑性を高めた後に誤学習を行い,学習効果の延長または永続性を検討している.現在までの結果から,前頭前野への磁気刺激後に誤学習をさせると4時間ほど誤った時間幅を維持する傾向が見られた.これらの知見は,記憶の強化・固定化メカニズムに新しい示唆を与えることが期待できる.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
計画通りに実験が進み、現在は詳細な分析を行っている状況である。
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今後の研究の推進方策 |
分析が完了次第、論文投稿を行う。また同時にパーキンソン病患者の方を対象に同パラダイムで行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
予定の参加者謝金額に至らなかったため。今後は患者用の参加謝金などで使用する。
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