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2018 年度 実施状況報告書

パスの数え上げを軸とした表現論的組合せ論の研究

研究課題

研究課題/領域番号 18K03206
研究機関信州大学

研究代表者

沼田 泰英  信州大学, 学術研究院理学系, 准教授 (00455685)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2023-03-31
キーワード半順序集合 / hook length formula
研究実績の概要

本研究では, ヤング図形やその一般化といった表現論に関連する組合せ論的対象について, 数え上げ組合せ論的見地からの研究を行います. 特に, 既知の数え上げ公式などについて, 広い意味でのLattice path methodによる解釈を与え, 公理化をすることにより, 統一的な証明やより広い対象への一般化を目標としています.
当該年度においては, Hook Length formulaとよばれる数え上げ公式について着目し, 特に, その公式の全単射による証明を与えるにあたって鍵となる Hillman-Grassl アルゴリズムと呼ばれるアルゴリズムについての研究を進めました. 特に, ヤング図形やその類似物であるd-complete poset と呼ばれる対象の一部にケースバイケースの方法で与えられている一連のアルゴリズムに関して統一的な記述を与えることを目標に研究を進めました.
対象となっているアルゴリズムを走らせるために十分な条件を公理として課した半順序集合においては, 広い意味でのLattice path methodを用いることで, Hillman-Grassl アルゴリズムの類似のアルゴリズムを構成することが出来ました. また, Swivel と呼ばれるクラスのd-complete posetを含まないようなd-complete posetのうち既約なものについては, 与えた公理を満たすような実現があることを, 具体的に実現を構成することで示すことが出来ました. Swivelを含まないd-complete posetで既約ではないものについては, これらを組み合わせることで実現を与えることが出来ます.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

一応の公理化およびSwivel-freeなd-complete posetについては, この公理化による統一的な解釈を与えるという目標を達成できたため.

今後の研究の推進方策

現状では, 公理化により統一的な解釈ができるのは, swivel-free d-complete poset のみである. 現在, この公理を満たすということが, swivel-free d-complete posetの特徴づけになっているという予想を持っている. この予想に証明を与えるとともに, 公理の緩和を試みる予定である.

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公開日: 2019-12-27  

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