• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2023 年度 実績報告書

非アルキメデス的幾何のアラケロフ幾何への融合

研究課題

研究課題/領域番号 18K03211
研究機関筑波大学

研究代表者

山木 壱彦  筑波大学, 数理物質系, 教授 (80402973)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2024-03-31
キーワード非アルキメデス的幾何 / トロピカル幾何 / 骨格 / トロピカル化
研究実績の概要

研究代表者は、アラケロフ幾何との関連の中で、非アルキメデス的幾何の研究を行っている。特に、ベルコビッチ空間やトロピカル幾何についての研究を進めてきた。
もともとアラケロフ幾何では、無限素点(アルキメデス的素点)上の複素解析空間における計量が重要な役割を果たしてきた。有限素点(非アルキメデス的素点)上でも解析空間を考え、その上で計量その他解析的対象を扱うことにより、アルキメデス的素点上で用いられてきた研究手法の類似が、非アルキメデス的素点上でも可能となる。そのことは、古典的アラケロフ幾何にとって有用なだけではなく、函数体上のアラケロフ幾何、さらに最近大きく進展しているアデリック曲線上のアラケロフ幾何では必須の考え方である。
ベルコビッチ空間とトロピカル幾何の研究における興味深い話題として、「骨格の忠実トロピカル化」がある。ベルコビッチ空間においては、骨格と呼ばれる閉部分集合のクラスが知られており、重要な幾何的情報がしばしばそこに集約される。忠実トロピカル化とは、ベルコビッチ空間上の一定の条件を満たす有理型函数を用いて、指定した骨格をトロピカル射影空間に埋め込むことである。これができれば、骨格をトロピカル幾何的な視点から扱えることが期待できる。
本年度は、主に非アルキメデス的付値体上のアーベル多様体に付随するベルコビッチ空間について研究を行った。非アルキメデス的付値体上のアーベル多様体上では、複素数体上の場合の類似として、非アルキメデス的一意化を用いたテータ函数の理論が知られている。アーベル多様体に付随したベルコビッチ空間内には標準骨格と呼ばれるコンパクト部分集合があるが、その忠実トロピカル化の研究への応用を念頭に、然るべきテータ函数の構成を行った。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] アーベル多様体の骨格の忠実トロピカル化2023

    • 著者名/発表者名
      山木 壱彦
    • 学会等名
      第30回代数曲面ワークショップ
    • 招待講演

URL: 

公開日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi