研究実績の概要 |
ピタゴラス数に関するJesmanowicz予想の類似として, a,b,c をa^2+b^r=c^2(r≧1) (*) を満たす正の整数とするとき, 一般化されたRamanujan-Nagell方程式 x^2 + b^m = c^n (GRN) が自明な解以外の解(x,m,n) を持つかどうかを考える. (*) が(c-1)^2 + (4c) = (c + 1)^2, a^2 + b^4 = c^2, a^2 + b^r = c^2(rは奇数)の場合に, それぞれ (GRN)が自明な解しか持たないことをいくつかの条件の元で示した。これらの結果は, それぞれ3つの雑誌 Int. Math. Forum 17(2022), Indian J. Pure and Applied Math. 53(2022), SUT J. Math. 58(2022) において査読論文として出版された. その証明は, 一般化されたFermat方程式やNagell-Ljunggren方程式に関するBennett-Skinnerによる深い定理, Lucas数のprimitive prime divisorに関するZsigmondyの定理, 楕円曲線の整数点(Magma)の結果を用いる.
「ラマヌジャンのタクシー数1729に関する不定方程式」という題目で数理情報科学さくらセミナー2023(於鹿児島大学理学部)において講演した. 2022年09月23日-9月25日に「2022大分熊本整数論研究集会」を代表世話人として主催した. 多重ゼーター関数, 代数的整数論, 解析的整数論, 不定方程式論に関する素晴らしい講演が行われ, 若い大学院生を含めて多くの出席者があった. 各講演について活発な質疑応答があり, 整数論の研究者と有意義な情報交換ができた.
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