研究実績の概要 |
主だって2方向の研究テーマについて結果を得た。 (1)有限群のモジュラー表現論における既約加群と直既約射影加群に関するRobinsonの相互律をcyclotomic quiver Hecke代数やcyclotomic Hecke 代数などに適用できるように拡張した。主だった適応先であるHecke環では内容は、Robinsonの相互律で与えられる重複度が次数付き重複度で与えられる。証明は、次数付き多元環の手法とRobinsonの手法を使うもので与えられる。cyclotomic quiver Hecke代数のときは2種の大域的柏原結晶基底に関する量が算出されるため、純粋に結晶基底理論として別証明がある筈であることを予想として提出した。 (2)岩堀Hecke代数のKazhdan-Lusztig 左cellに関してMackey公式が成立することを示した。 誘導と制限は、Barbasch-Vogan, Geck, Lusztigによるものであり、Weyl群の元に関する恒等式が成立することを示し、論文にまとめた。
(1),(2)とも投稿論文は、rejectされてしまった。とりわけ(1)は、ほぼ受理であったにもかかわらず、仮定が一つ取り外せると勘違いし、その誤っていることを記したらrejectになってしまった。(2)は、「結果は出版すべき内容であるが、方法がstandardなため、別誌に投稿されたし。」ということだった。来年度、整備し再投稿する。
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