コンパクト・ケーラー多様体の滑らかなケーラー族について、そのファイバーの標準系と全空間の相対標準系を関連付ける道筋を確立しました。具体的には各ファイバーの上のケーラーリッチ流が、そのファイバーを除いた空間のケーラーリッチ流の「留数」として得られることを示しました。これにより全空間のケーラーリッチ流の生じる特異性が自然に各ファイバー上のケーラー・リッチ流の特異性に「遺伝」することが示されました。これは各ファイバー上のケーラー錐、有効錐(psudoeffective cone)が底空間のパラメーターに連続的に依存していることを示しています。
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