研究実績の概要 |
幾何学系力学系理論に関して、自身の過去の研究で古典力学と幾何学的制御理論にかかわるものをまとめて、``Geometry, Mechanics,and Control in Action for the Falling Cat”, Lecture Notes in Mathematics No.2289 (2021)を Springer 社から出版した。その概要は次のようである。多体系の重心系は回転群の作用で、層化して、最大の層にファイバーバンドルの構造が入るので、それをもとに接続の理論を利用して、多体系の力学理論が Lagrange 形式と Hamilton 形式とで構成できる。機械系の制御理論を微分幾何学の視点で具体例をもとに概観して、そこにさらにポートハミルトン系の制御理論を適用すると、猫の宙返りがモデル化できる。具体例は円柱2本が結合したもので、2つのトルク入力で制御される。実際に宙返りが起こる様子を理論を実際に適用した計算結果として図示した。本書は自身の研究のうち古典力学にかかわる幾何学的力学系理論を猫の宙返りに焦点を当てる形で体系化したものである。論文には書き込めなかった理論の細部や発展的内容を本書の付録に掲載した。
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