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2022 年度 実績報告書

フラクタル幾何学研究支援ソフトウェアの開発

研究課題

研究課題/領域番号 18K03300
研究機関大阪大学

研究代表者

和田 昌昭  大阪大学, 大学院情報科学研究科, 名誉教授 (80192821)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2023-03-31
キーワードフラクタル幾何学 / 研究支援 / ソフトウェア
研究実績の概要

Fractal Gazerの周知のための研究集会の開催は長引くコロナ禍のために中止とした。
Fractal Gazerを開発したことにより、これまで見つかっていなかった3つの相似変換による相似タイリングを多数発見することができた。相似タイリングとは、平面上の複数の相似変換によって生成される反復関数系であって、その極限集合Λが内点を持ち、各相似変換によるΛの像どうしが内点では交わらないようなもののことである。これまで相似タイリングに関する系統だった研究はほとんど行われていないものの、2つの相似変換によって生成される相似タイリングはさまざまな研究者によって発見されていた。3つ以上の相似変換によって生成される相似タイリングはほとんど知られていない。筆者は3つの相似変換の組が相似タイリングを与えるための相似比の条件を系統的に構築し、探索プログラムによって相似比の候補となる複素数の3つ組を40通り導き出した。ただし、相似比の3つ組を一つ固定したとき、実際に相似タイリングを与える相似の中心の組が存在するか、存在するとしてどのようなパラメータのときに相似タイリングになるかは全く非自明な問題である。筆者は、開発したFractal Gazerを駆使することにより、相似の中心となる3点の配置を多数発見し、合計300以上の3つの相似変換による相似タイリングを発見した。この結果については、詳細を数理解析研究所講究録に論文として発表した。
一方、アナログ電気回路におけるフラクタル現象に興味を持って実験を行ったところ、システムへの周期的な入力に対して非周期的な振動が起きる現象を発見し分析を試みたが、これに関しては研究期間内にまとまった結果を得るには至らなかった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Tilings of the plane arising from iterated function systems generated by three similarity transformations2022

    • 著者名/発表者名
      Masaaki Wada
    • 雑誌名

      数理解析研究所講究録

      巻: 2217 ページ: 14-50

    • オープンアクセス
  • [備考] Fractal Gazer

    • URL

      https://mahoraga.com/FractalGazer/

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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