研究実績の概要 |
令和3年度は、次の4つの研究を推進させた。 1. 令和2年度までに推進した概自由なヒルベルトリー群作用を備えた可分なヒルベルト空間内の(その群作用に関して)不変な正則化された平均曲率流に対する崩壊定理のゲージ理論への応用に関する研究を見直し、改善作業を行った。具体的に、K. Uhlenbck,及び,Groisser-Parkerの論文を読み直し、主バンドルのH^s接続の空間に自然に与えられるリーマン計量を調べ直し、論文の修正作業を始めた(sは、主バンドルの底空間の次元によって規制される正の実数)。 2.可分なヒルベルト空間内の固有フレッドホルム部分多様体のHeintze-Liu-Olmosの意味での正則性よりも強い性質としてr次正則性(r=1,2,...)という性質(この性質は、前年度に研究代表者によって導入された)の研究を推進した。 3.令和2年までに推進したコンパクト型リーマン対称空間G/Kの複素化上のG不変なカラビ・ヤウ構造の新しい構成法とそのカラビ・ヤウ多様体内の特殊ラグランジュ部分多様体の構成法に関する研究を見直し、その改善を行った(現在進行中)。 4.前年度に導入したウェイト付きリッチ平均曲率流の研究を推進し、様々な幾何学量の発展方程式をえた。 研究機関全体を通じて、対称空間内の部分多様体の研究(主に、リー群作用を利用した研究),及び,平均曲率流をはじめとする様々な曲率流に沿う部分多様体の時間発展に関する研究を、予定通り遂行することができた。
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