本研究では楕円超幾何関数の和公式・変換公式を、楕円超幾何関数が満たす差分方程式とワイル群対称性の2点から説明することを目標とした。差分方程式を得るために楕円超幾何関数に付随する「補間関数」について定義した。このことにより、楕円超幾何関数の和公式・変換公式の予想に対して、証明を与えることができた。数理物理分野の超対称量子場理論における電磁双対性の観点から、電気的、磁気的に定義される2種類の楕円超幾何積分の間に成立する変換公式(予想)が各ルート系において多数発見されているが、その証明には「補間関数」が有効であることもわかった。
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