研究課題/領域番号 |
18K03353
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分12020:数理解析学関連
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
梅津 健一郎 茨城大学, 基礎自然科学野, 教授 (00295453)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 非線形楕円型境界値問題 / sublinear非線形性 / concave-convex非線形性 / 非自明非負解 / 変分解析 / 分岐解析 / 優解劣解の構成 |
研究成果の概要 |
自明解のまわりで特異性をもつsublinear型非線形項を研究する.このような型の非線形楕円型境界値問題に対して非自明非負解に関する次の成果を得た. (1)領域内部に解析対象の非線形項をもつ場合に,ディリシレ境界条件のもとで非自明非負解の存在とパラメータの変化に従った解の挙動を明らかにした.(2)concave-convex混合型非線形性を領域内部にもつ完全形の非線形問題に対して非自明非負解の存在と非存在および多重性を導いた.(3)領域内部でロジスティック反応項を仮定して,sublinear型非線形境界条件のもとで非自明非負解の存在とそのパラメータ依存性を明らかにした.
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自由記述の分野 |
非線性偏微分方程式
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
(1)滑らかな境界をもつ多次元有界領域において,位相的手法を用いてloopをなす解集合の存在を導けた.加えて,線形化固有値問題の第2固有値の解析により,正値解の多重性を伴う可能な限り最小の解曲線を獲得できた.(2)べき乗型非線形項に現れるべき値をパラメータとした非自明非負解の解析は従来の研究ではあまり見られない.べき値がsublinear非線形項の特異性の強さを表現しており,それに応じて非自明非負解の正値性の強さを顕在化できた.(3)sublinear非線形境界条件を用いた沿岸漁業収穫モデルの解析は多次元有界領域における初の試みであった.このモデルへの解析的アプローチの進展が今後期待できる.
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