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2018 年度 実施状況報告書

定曲率空間における非線形楕円型方程式の正値球対称解の一意性および分岐構造の研究

研究課題

研究課題/領域番号 18K03387
研究機関防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群)

研究代表者

渡邉 宏太郎  防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群), 電気情報学群, 教授 (30546057)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワードPhozaev関数 / 正値球対称解
研究実績の概要

半線形楕円型方程式の正値球対称解の一意性に関する結果及びその応用について研究を行っている.具体的には,昨年度はn次元球面上の薄い円環領域におけるBrezis-Nirenberg問題を考察し,正値球対称解の一意性と球対称ではないが,ある種の対称性を持つ解の構成について結果を得た.正値球対称解の一意性については,以前に結果を得た(JDE 2013, Calc. Var. 2016)一般化Pohozaev関数とは異なるPohozaev関数を導入し,円環領域が十分薄ければ,正値球対称解の一意性が得られることを示した.これは,(JDE 2013, Calc. Var. 2016)で得られた結果では,カバーできない場合が残るが,上述の異なるPohozaev関数の適用では,こういった場合が取り除けるということを意味する.非球対称な解の存在については,クラスノセルスキー・ラビノビッツの分岐解の存在に関する結果(ルレイ・シャウダー写像度の変化をみる)を適用し,解の多重存在について結果を得た.
上記のPohozaev関数による方法は,強力な方法であることが,これまでの研究によりわかって来たが,一方,方程式の非線形項の型が限られてしまうという弱点もある.そこで,昨年度はKolodner-Coffmanの方法とよばれる常微分方程式の2点境界値問題の解の一意性を示す方法の適用についても検討を始めた.円環領域上のあるクラスの半線形楕円型方程式に対していくつかの結果を最近得た.この研究についても,微分恒等式の適用範囲を拡張して行くことが鍵となる.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

球面上の薄い円環領域におけるBrezis-Nirenberg問題においては,昨年度中に結果をまとめ,学術論文誌に投稿することができた.また,Kolodner-Coffmanの方法の適用についても共同研究によりいくらかの結果を得た.この結果に関しては,昨年度末RIMS共同研究の研究集会で報告させていただいた.

今後の研究の推進方策

連携研究者とのセミナーを通して,この研究の方向性を探って行く.具体的には,現在微分作用素がラプラシアンについて得られている結果をm-ラプラシアンに置き換えて行くことなどを考えている.同じ筋道で理論展開できるような感覚を一般的には持たれるかも知れないが,キーとなる部分でパラレルに進めることができないことが多く,研究を進めるべき対象と考えている.

次年度使用額が生じた理由

日程等の都合により,予定していた研究集会で参加ができなかったものがいくつかあったため,次年度使用額が発生した.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] Korman-Ouyang-Tanaka型微分恒等式と半線型楕円型方程式の正値球対称解の一意性について2019

    • 著者名/発表者名
      渡辺 宏太郎
    • 学会等名
      RIMS共同研究「常微分方程式の手法による非線形問題の探究」
    • 招待講演

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公開日: 2019-12-27  

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