研究課題/領域番号 |
18K03395
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研究機関 | 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群) |
研究代表者 |
須田 庄 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群), 総合教育学群, 准教授 (30710206)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | Hermite adjacency matrix / 不定値ユニタリ群 / directed Deza graph / disjoint weighing matrix / アソシエーションスキーム |
研究実績の概要 |
本年度は次の三つの研究を行った。 1. 昨年度に引き続き、有向グラフの位数とグラフのエルミート隣接行列の固有値の重複度に関して、Pusan National University(韓国)のAlexander Gavrilyuk氏と共同研究を行った。無向グラフの隣接行列に対するstar complementの手法と複素球面上の符号理論を用いた。また、不定値内積空間に付随する不定値ユニタリー群の多項式空間への表現に基づく手法も推し進めており、今年度も引き続き共同研究を行う予定である。 2. University of Rijeka(クロアチア)のDean Crnkovic氏とAndrea Svob氏、およびUniversity of Lethbridge(カナダ)のHadi Kharaghani氏との共同研究で、directed Deza graphの研究を行った。特殊なパラメーターを持つ場合の分類と有限体に付随するgeneralized Hadamard matrixを用いた構成を行った。現在、結果を論文にまとめて投稿中である。 3. Kharaghani氏とInstitute for Research in Fundamental Sciences(イラン)のBehruz Tayfeh-Rezaie氏との共同で、disjoint weighing matricesの研究を行った。Orthogonal designsより条件が弱いものであるが、それ故、帰納的な構成が働き、多数の例が構成された。構成された例を基にplug-in methodを用いて、クラスが3,4の可換なアソシエーションスキームを構成した。現在、結果を論文にまとめて投稿中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
研究課題の複素球面上の符号・デザイン理論を用いて、有向グラフの研究への応用があったため。また複素球面上の符号・デザイン理論は正定値内積に付随するユニタリー群の表現論に基づくが、不定値ユニタリー群に基づく符号理論の展開が見込まれるため。
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今後の研究の推進方策 |
昨年度に引き続き、不定値ユニタリー群に基づく符号理論の研究を行う。主に、有向グラフへの応用と不定値内積空間の有限部分集合の研究を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
所属機関の異動に伴い、本来予定していた8月の出張がキャンセルになったため。次年度の出張に使用する予定である。
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