バクテリアの集団的な運動のパターンを、バクテリアを自発的な推進力を持つ棒状粒子として扱い、化学物質の濃度場や流体の速度場を介した相互作用を取り入れてモデル化、解析した。バクテリア誘引物質を分泌して集合する走化性クラスターについては、棒状の形状および細胞分裂の影響で細長いクラスターが形成されることを示した。また、流体中ではバクテリアの方向がそろったレーニング相が形成されやすくなり、流れの影響で密度揺らぎは抑えられることが分かった。さらに菌体を壁に接着すると、バクテリアのドメイン形成による対流パターンが生じること、およびフィラメントの弾性変形により集団的なウェービングが発生することが判明した。
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