スピン1/2量子XXZ鎖は1次元量子ハイゼンベルグ模型において最近接格子点上のスピン変数の結合定数がZ成分のみ1でなくΔとなる可解模型である。この系に対して多体局在相転移と厳密な時間発展の方法の二つを研究した。(1)系にランダム性を加えて多体局在相転移を導き、XXZ異方性Δとランダム磁場との間の有限サイズスケーリングを見出した。(2)スピン1/2量子XXZ鎖で下向きスピン2個のとき、異方性変数Δを連続的に変化させると、ある値で複素束縛状態が実解2個へ分解すること等を厳密に示した。下向きスピン2個の実解のベーテ量子数をも厳密に求めた結果、任意初期状態からの厳密な時間発展の追跡が可能となった。
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