本課題では、分子の集団のようなきわめて大きな自由度を持つ系の時間発展のルールがわかっているときに、例えば内部エネルギーのような少数のマクロ変数の間で閉じた時間発展のルールの導き出すという、これまで研究者の直観に頼りがちであったタスクを、機械学習によって行う一般的な枠組みの構築を行った。系を記述するのに最適なマクロ変数を自動的生成する点に特徴がある。セルオートマトンやスピン系(Pottsモデル)のような離散自由度の系の場合に学習の実装を行い、その有用性をテストした。その中で、例えば、初期条件の対称性と閉じた力学系を構成できる最小自由度の関係などについてもっともらしい分析ができることを示した。
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