研究課題/領域番号 |
18K03486
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
増田 俊平 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 主任研究員 (90546897)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 高速高精度量子制御 / 超伝導量子ドット / 超伝導量子パラメトロン |
研究実績の概要 |
本研究は量子状態の制御の高速化を可能にすることを目的とし、実装可能な応用を提案してゆく。 超伝導量子ビットは量子情報への応用が期待されている。特に近年、超伝導量子パラメトロンが量子ビットとして注目されている。我々はパラメトロンの状態を調べるための反射測定の理論を構築し、結果をNew Journal of Physics 23, 093023 (2022)に掲載、又、APS march meeting 2022で発表した。パラメトロンの高速制御や強いポンプ光の影響に関する論文がScientific reports 11 (1), 1-9 (2021)に掲載された。さらに超伝導量子ビット(トランズモン)のダイナミクスを加速する新規な方法(Inter trajectory travel)をAPS march meeting 2022で発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
上記のように、超伝導量子ビットの高速制御を目的とした研究について、予想したとおりの成果が得られており、第一著者として論文が2編掲載された。特に最近注目されている、超伝導量子パラメトロンの高速制御の研究に進展が見られた。また準位間の遷移を含むダイナミクスの高速制御を行う新規な理論を開発することができた。
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今後の研究の推進方策 |
新たに開発したInter-trajectory travelという手法に関して、既存の手法との性能比較や、様々なshortcuts to adiabaticityの手法への応用を目指す。また実験家と協力し実験に適したパラメータでの解析を行う。複数の量子ビット系への拡張も行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
COVIDの影響で予定していた会議の参加がオンラインになり、旅費が予定より少なくなったため。繰り越し額は翌年度の国際会議参加の旅費にあてる予定である。
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